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■水域

漆原友紀

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主人公の中学生の少女は水泳部に所属していたがまれに見る猛暑による水不足で活動はほぼランニングのみ。そんな中暑さに気を失い、その際水の白昼夢を見る。久々の水の中を泳ぐ感覚を反芻した主人公は再びその場所に在た。そして一人の少年とその父親と出会う。知らない場所なのにどこかしらの懐かしさを感じる場所。そして話は主人公の家族、母や祖母たちの幼い頃の回想になっていき、各々の事象が繋がっていくという展開。
家族と近しい存在が、その存在を知らない少女と出会うという夢うつつが基軸。きっかけは水の底に沈んだ記憶の残骸が水不足のこの年に再び顔を出したこと、その繋がりは生物のような形をした自然現象のように存在するモノが役を担っているという構造。
母や祖母や祖父たちとあるはずのない村の少年と主人公たちの体験と感情の描写は、自然界に存在する綺麗な幾何学模様のように整然さと静謐さを伴ったものを連想させます。彼らの失ったもの得たものの描写が心に染みる傑作。

漆原友紀
アフタヌーンコミックス全2巻 / 講談社
ジャンル:青年・ドラマ /好み度:★★★★★

おすすめ , 作品名さ行 , 著者名あ行 [ 青年漫画 ]







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