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■ひばりの朝

ヤマシタトモコ

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実年齢よりも発達した身体と雰囲気を持つ14歳の少女を中心に描かれる人間群像劇。
主人公、というか物語の核となるのは、14歳の少女ひばり。彼女は好むと好まざるとに関わらず、男性の目から扇情的に見える体つき、仕草か雰囲気のせいか彼女が自分に好意を持つと勘違いさせ、女性は悪意を持つ、という設定。
ひばりの従叔父、従叔父の彼女、従叔父の友人の男性、クラスメイトの男子と女子、と彼女を取り巻く面々の視点とモノローグで綴られる。劣情を抱く男、片思いの少年、劣等感を抱く女、貶めたい少女。実に様々な立場と感情と独白が連綿と続く。
帯にもあるがひばり本人はどういう人物なのか、というのが物語の肝なんだろうな。
著者の作品の人物描写というかモノローグは読解が少々難儀ではあるがけっこう直球で壁を全部とっぱらったむき出しの思いが綴られるんだけどこの話は特にすごいなあという印象を受ける。これほど一人の人間に対して様々な感情があるのか、と。1つ1つ読むごとに、自分なりにかみ砕いたりそういう方向に考えるのかという驚いたり、いろいろぐるぐると考えてしまう内容だった。
あとひばりという少女は物語において台風における台風の目なのかなと。周囲の人物たちのモノローグは理路整然としているけど何かしらの嵐が吹いているけどその中心たるひばり本人の視点の描写はどこかつかみ所が無い印象だから。
1つ1つ思うところを書き出すとキリがなし十中八九勘違い解釈が多いだろうから省くけどほんと読み応えがあった。とりあえず従叔父の無自覚な無神経さはいらっとくるでしょう。そらそうなるわな~と。ひばりは柵を取っ払って道を進んだ、と思いたい。

ヤマシタトモコ
フィールコミックス全2巻 / 祥伝社
ジャンル:女性・ドラマ / 好み度:★★★★★

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