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■漫画感想2

2011年1月以降に発行された漫画の感想。

内容説明

2011年1月~2016年12月に初巻が発行されたタイトル対象。
2010年12月以前初巻発行タイトルは漫画感想をご覧ください。
現在はほぼ緑画舎まんがブログの再録です。
詳細は漫画感想2概要をご覧ください。
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インデックス

作品名|あ行か行さ行た行な行は行ま行や行ら・わ行
著者名|あ行か行さ行た行な行は行ま行や行ら・わ行
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おすすめ・お気に入りタイトル25選

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ぼくと美しき弁護士の冒険 / なるしまゆり

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第二次世界大戦中及び戦後に暗躍し、公安に「重要懸案事項」と記載されていたある特殊能力を持つ男・被験者Sが死亡した。Sに一度とて会うことのなかったSの実子である男子高校生は、面相の良い若い弁護士と出会い、Sの莫大な遺産があることを知る。そしてその遺産を通じて、国家機密やSの能力に注目していた他国の諜報機関が絡む事件に巻き込まれることになる。
父親が死に、その遺産を受け継ぐ唯一の遺族が主人公なのだが、登記簿と実態が違う不動産というやっかいなもので。飄々とした一見昼行灯ぽい若く面相の良い弁護士(とあと一人)と主人公が遺産の謎に迫る一方で、実父はどうも人の心を操れる力があり、主人公にも好むと好まざるとにかかわらずその力が受け継がれており公安や他国の諜報に狙われる、みたいな展開も同時に展開していく。
ちょっと少し不思議要素(いわゆる超能力)を入れたひねりのきいたミステリサスペンスといったところか。著者らしい切り口のミステリ構成と主人公たちの小気味良いやりとりや、暗躍する大人たちのシニカルなやりとりは、相変わらず魅せますね。他作品と比べてもけっこうキャラに魅力があるような気がします。
ミステリ部分は一辺倒な構成ではないので読み手によっては若干とっつきにくいかもしれないかなあ。徐々に全容がわかる仕組みにはなっていると思いますが。表題が昭和時代の横溝とか乱歩あたりの耽美かつ怪奇風味なミステリの題名っぽくて良いですね。実際現代ものだけど戦中~戦後絡みな話だし。ただ美しき弁護士っていうフレーズには・・美しいというよりハンサム系な印象のキャラデザなので違和感を覚えずにはいられなかったけど(笑)

なるしまゆり
KC×(ITAN)全3巻 / 講談社
ジャンル:少女・ミステリ / 好み度:★★★★★


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不能犯 / 神崎裕也 / 原著:宮月新

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相手に「思い込み」を強くさせることにより死に至らしめる能力を持つ男性・宇相吹正。彼は憎悪・嫉妬など様々な理由で殺人を依頼する人間に応え対象をその能力で殺し、彼の犯行を実証できない故に逮捕もできない容疑者「不能犯」である。
人間心理操作に長けている青年が、人間の愚かさを見るのが楽しみで依頼を受けているってかんじ。因殺された側はもちろん、依頼した側ももれなく破滅ルート直行ってのがミソ。主題的にも全体的にエグい展開が多いのだが、たいていは因果応報だったり自業自得だったりするので後味が悪い、というのは少ない方かなと。わりと凝ったどんでん返し展開が多かったようにも思う。一話完結形式なのも読みやすくて好み。
他者に対し殺意を覚えた人間の望みを叶える、ってのはサスペンスジャンルにはわりとよく見られる王道な設定だけど、味付け次第で興味をそそるか否か変わってくるもんだなあ。主人公の能力が、ファンタジーな設定寄りではなく、創作だとしてもそれなりにリアリティがあると感じた。しかし時々出てくる主人公のギャグのような所作は個人的にはちょい微妙(笑)味はあるんだけどね。
主人公を追いかける、主人公の能力が効かない?裏表の少ないまっすぐで若干熱血気質の刑事のキャラの配置や構成など、秀逸だと思う。

漫画:神崎裕也 原著:宮月新
ヤングジャンプコミックス1~ / 集英社
ジャンル:青年・サスペンス / 好み度:★★★★☆


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ハクメイとミコチ / 樫木祐人

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森の奥に住む背丈9㎝の女の子・ハクメイとミコチをはじめとした、彼女たちの暮らしを描いたファンタジー日常ストーリー。
身長9㎝の種族が暮らす世界のお話。詳しくは言及していないが大地の精霊、北海道のコロボックルとか北欧のノームみたいなかんじ。森の奥に居を構え同居している、大工仕事系が得意な子と調理・裁縫などが得意な子が主人公のよう。物を作り売ったり買い出ししたり自然に存在する動物たちを使って移動したり・・・彼女たちの素朴な暮らし向きが牧歌的かつ写実的な丁寧な作画で綴られている。
ファンタジー的な舞台背景だがその暮らしの様子は昔の田舎暮らしといった印象を受ける。風景描写や登場人物たちの暮らしのための営みの描写は、ほのぼのというか読んでいて癒やされる。描き込みが丁寧な絵本のよう。おすすめです。

樫木祐人
ビームコミックス1~ / エンターブレイン
ジャンル:青年・ファンタジー / 好み度:★★★★★

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マジカルシェフ少女しずる / 水あさと

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不況で弁当が流行し、自炊調理に特化した超常能力を持つ人間が現れ始める。そしてその能力を持つエリートを集めた学校に在籍する少女が主人公。伝説の料理人たる母親を探すために入学しているのだが能力が開花していない落ちこぼれ。そんな彼女が生徒会長に退学を賭けた弁当勝負を挑まれる。母の残した包丁を持っているヒロインだが決して使うなと釘を刺されていつつも崖っぷちの状況で使用、魔法少女のような出で立ちになり能力に目覚めるという展開。
弁当を作る能力が高いと世間一般の常識においてもエリート、という設定の弁当料理ものに、魔法少女ものと行方不明の母を探す浪花節ドラマをぶっこんだごった煮闇鍋漫画。敵の存在とか能力のインフレ、調理バトルにおける大仰な舞台劇のようなテンションと演出、審査員の過剰な料理感想などなど、往年の熱い料理+少年漫画、某料理番組のお約束な演出を揶揄したというか逆手に取ったパロディというかな構成が面白い。あと盛り上がったところで次回がクライマックス!みたいなあおりが一話ごとに入り次の話では途中で在ったであろうエピソードをすっ飛ばすし急展開が何度も起こる。登場人物たちは真面目だが読み手から見れば滑稽の何物でもない系の突き抜けたバカ展開にかなり笑わせていただきました。本当に、なんじゃこりゃ、もっとやれ(笑)という感想につきる。

水あさと
アース・スターコミックス全3巻 / アーススターエンタテインメント
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★★★


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兎が二匹 / 山うた

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不老不死で死にたがりの女性のあがきと彼女を愛する男性とのこいものがたり。
古物・骨董の修復を生業とする女性の日課は自殺で同棲する青年の日課は自殺幇助。女性は不老不死でアラウンドフォーハンドレッドな年齢。青年は普通の人間で19歳。女性は過去の経験の辛い記憶から逃げたくて毎日死ぬことを望むがままならず、青年は女性にベタ惚れで本当はやりたくないけど彼女の望むまま幇助を行う。そんな中、女性は国の力を借りれば死ねるかもとテロの犯人と名乗り出る。場面は切り替わり一年後にヒロインは海岸に打ち上げられ、幸せになれと残した青年の様子を訪ねてみれば・・。
青年の状況を知った女性の場面の後、彼女の過去の出来事に焦点を当てた話になっていく。つまるところ彼女の死にたいほどに辛い記憶、ということなのだろう。
ざっくりした絵柄と切なく激しく慟哭したくなるような作風があいまって心に刻まれる内容だった。同じ時間を生きられない男女の話でありふたりのなれそめを見るに疑似家族ものであり生きるということが主題なのだろう。あとあの時代の広島の話でもあるようだ。ヒロインの表情がいちいち心に刺さる。せつなさでぎゅうってなる感覚も久方ぶりだ。
結末を先に描写しての過去話という構成はあまり好みではないしどう話を着地させるんだろうなあと思っていたら・・見事、というほかない。結末を読み手側にゆだねる手法はわりとあるがこの作品は秀逸だと感じた。題名は兎はさみしいと・・という俗説から来てるのか。

山うた
バンチコミックス全2巻 / 新潮社
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★★★


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