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賭ケグルイ 尚村透/河本ほむら 

賭ケグルイ 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)
賭ケグルイ 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)

上流階級の子女が通う名門だが、ギャンブルに勝てば大金が手に入るが
負ければ他の生徒に絶対従属を強いられるというヘビーな規則がある学園。
そんな学園に、一人の美少女が転校するというはじまり。
賭け事による階級制度が存在する学園を舞台にした濃いめのギャンブルもの。
主人公は中流家庭出の一般市民的な男子高校生で、ストーリーの狂言回しの役割を担う。
メインヒロインは転校してきた美少女で、魅惑的な風貌に物怖じない気質だがギャンブルを
楽しむことに関しては常軌を逸しているという設定。
絵は表現も構成も線画も申し分なく高い。それゆえにギリギリな状況の臨場感の迫力は半端がない。
登場人物の表情もモノローグも様々な意味で圧倒される。
ギャンブルの内容は、オーソドックスなものからオリジナルなものまで多彩で、
そのゲーム内容だけでも見応えはあると思う。
演出は中々に過激な印象も受けるが、展開としては身も蓋もない後味の悪さは少ない。
レーベル的なのと、いちおう学園物であるというのもあるのだろう。
ミステリアスなヒロインと驚き役(笑)な主人公、様々な癖の強い登場人物たちの織りなす
ドラマに目が離せない。スピンオフ作品がけっこう出ている。

原作:河本ほむら / 作画:尚村透
ガンガンコミックスJOKER1~ / スクウェアエニックス
ジャンル:少年・学園・サスペンス / 好み度:★★★★☆

ダーウィンズゲーム FLIPFLOPs 

不可思議なソーシャルゲームを巡る不条理ゲームもの。
主人公は友人からメールを受け取り、その後その友人は行方知れず、
なんのかのとメールに提示されたアドレスから
ポイント=金を掛けたデスゲームに巻き込まれることになる。
主人公を巻き込んだ友人もゲーム参加者ですでに死亡、ゆえに主人公は
ゲームの全容やルールを模索しなければならない。
そんな折、他プレイヤーと戦闘、つまり殺しあいをすることになり、
手探り状態で辛くもそのプレイヤーに勝利する。
そしてゲームに負けると身体を削られドットのような痕跡を残し死亡することもわかる。
一方、器物破損としか判断できない痕跡から血液が発見されたため警察も捜査を進めていく。
主人公単独ではいろいろ限界があるというか話が進みづらいからか
ゲームに精通していると思われる女子が主人公と接触を試みており、話が動いていく。
ゲームマスターはどうも人智を越える存在っぽい。
題名からもファンタジーというかSF的な要素が多分にある模様。
個人的にはゲームの経緯もそれなりだが全容がどういう設定に
なっているのかに興味がわくタイトルだった。
余談だがこのタイトルの著者はやおよろずの人・・?だとしたら
全然違うジャンルでちょっと驚いた。

FLIPFLOPs
少年チャンピオンコミックス1~ / 秋田書店
ジャンル:少年・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆

未確認で進行形 荒井チェリー 

16歳になった女子高生の元に、祖父が生前決めていた許嫁の男子がやってきた。
小姑にあたる幼女の妹も同行して・・というはじまりの4コマラブコメ。
ヒロイン、ヒロインと同年代の許嫁男子、許嫁男子の幼女の妹、
ヒロインを溺愛するヒロインの姉をメインにあとサブキャラも交えて、
ファンタジー的な要素も組み込んだ日常ラブコメみたい。
ヒロインの家は一見ごくごく一般な家庭のようだが、
どうも祖父の言葉は絶対という現代ではちょっと浮き世離れした家風っぽい。
また婚約にはヒロインに関わるある特殊な理由があるなど、いろいろ伏線が盛り込まれている。
ヒロインの姉は学内でも有名な才女で人気者で美人、ヒロインを溺愛し可愛いもの大好き。
ヒロインは巨乳で可愛い系女子、家事全般完璧で姉の存在で霞んでいるが成績は上位。
許嫁男子はイケメン。無口でとにかく影が薄く朴訥で真面目で純朴。
男子の妹は、可愛い幼女で口出しがすごいが甘い物に弱く憎めない小動物のようなキャラ。
4人とも違う分野でスペックが高く、特定のキャラがディスられるって状況がないところが好み。
全般的にほんわかとしているがぼやっとしておらず、読み物としてのメリハリがあるかんじ。
またネタの面白さが長く続く構成だと感じる。

荒井チェリー
4コマKINGSぱれっとコミックス1~ / 一迅社
ジャンル:4コマ・ラブコメ / 好み度:★★★☆☆


ダンジョン飯 九井諒子

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金子が心許なく携帯する食料代を節約するため狩ったモンスターを現場で調理して食べつつダンジョンに進む一行を描いたファンタジー探索グルメ?活劇。
大規模な階層ダンジョンがあり、様々な冒険者たちがダンジョンに潜り探索することが日常の世界。ダンジョンの深部でドラゴンに襲われ妹が喰われてしまった戦士の男性は、消化される前に妹を救うことを決める。しかしほうほうの体で逃げたため資金が乏しくパーティから脱退した者もいたが採算度外視でつきあってくれる仲間もおり、三人パーティで挑むことに。
で、戦士の男性は食料代を節約するため、探索途中で狩ったモンスターを食べることを提案する。モンスターを食べることに関して素人だけでは話が円滑に進みにくいためか、途中でモンスター料理を研究するドワーフが仲間に入り、モンスターを狩っては料理をする、というエピソードが主軸となっている。変則ファンタジーグルメというかサバイバルグルメというかゲテモノグルメというか。
架空のファンタジー世界観でモンスターが調理対象、なのだが某RPGのモンスターのように現実世界に似たモンスターが多く架空とはいえそれなりに既存の食材や調理による味覚に想像の余地があるところが素晴らしい。特に「動く鎧」の正体というか生態の設定は思わず巧い!とうなってしまうほど秀逸だった。
主人公の戦士は前々からモンスターを食べることに興味を抱いていたとか一歩間違えるとアレな設定もいい意味で生暖かい目で見れたり、未知の食材に拒否を示すごく当たり前の反応に思いっきり納得したり、ドワーフの研究熱心さと手際の良さに感嘆したりとどのエピソードもものすごく見応えがあった。
著者の話は前々から好きだったんだけど短編ばかりだったので長編はどうだろう・・とちょっと思っていたけど杞憂でしかなかったwめっちゃ面白い。墓まで持って行きたい傑作。

九井諒子
ビームコミックスハルタ1~ / エンターブレイン
ジャンル:青年・ファンタジー / 好み度:★★★★★

ワカコ酒 新久千映

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20代社会人呑兵衛女子が仕事帰りに入ったお店で美味しい旬のつまみとそれに合うお酒を堪能するお話。1人酒以外のエピソードもあり。
主人公は20代OL。女性の1人酒を描く日常グルメ系ってかんじかな。仕事やプライベート・イベントなどのエピソードを絡め、その日の主人公自身の心情から選んだ店の酒と肴を楽しむというまったりとした構成。著者自身が呑兵衛だからなのだろう、まったりしたノリなのに心底お酒(と合う肴)が大好きで堪能しきっているとひしひしと感じることができる。酒を堪能する時の擬音がたまらないですね。
女性の1人酒に伴う現実では時々あるであろうちょっとめんどくさい事象はあまり出さずとことん酒と肴を楽しむスタンスは良い。料理の絵は達者でおいしそうだし、美味しそうな肴を前にしての飾らない主人公のモノローグは絶妙。酒は飲めない人間ですが1人酒ほんと楽しそう、と思える作品。

新久千映
ゼノンコミックス1~ / 徳間書店
ジャンル:青年・グルメ / 好み度:★★★★★

恋と呼ぶには気持ち悪い もぐす

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モテ男リーマンがひょんなことから女子高生に恋に落ちるが、相手は恋に落ちる前のリーマンの言動に引いたこともあり、積極的なリーマンのアプローチをひたすら気持ち悪がるのだった。
容姿・能力とも高スペックゆえ黙っていても女性が寄ってくるタイプのモテ男リーマン。それゆえに女性を軽んじているところがあり、見ず知らずのヒロインの女子高生に助けられ親切にされた返礼も高飛車な見返りを押し付けようとする。そしてそれまで女性に言われたことのない言葉で一刀両断され、そこから女子高生に対し、本物の恋心を開花し、以後どんなに鬱陶しがられようとヒロインに対するアプローチが続く・・という恋愛コメディ。
ちなみにリーマンの妹はヒロインと親友、という繋がりで二人が交流しやすい設定を作っている。
見方によってはストーカーといっても遜色がないのだが、デキる大人ゆえにその匙加減は絶妙。メアドゲットとか外堀を埋めてく過程とかロマンチックなアプローチとかほんとスペック高いよなと感心することしばし(笑)
スペック高い男性が釣れない女性にアタックする展開は大好物ゆえ読みごたえがある。あとヒロインの親友であり男性の妹たる女子のキャラもいい。女子にとっての二人を見るエピソードも地味に好きだったりする。
ヒロインはオタクという設定だがあまり前面に出てない気がする。リーマンの個性のほうが強いからかも・・。

もぐす / 一迅社1~
ジャンル:女性・ラブコメ / 好み度:★★★★☆

恋と嘘 ムサヲ 

恋と嘘(1) (講談社コミックス)
ムサヲ
発売日:2015-01-09


少子化対策として政府が個々人の最良の結婚相手をマッチングする制度がある世界。
そんな時代に生きる高校生たちの恋愛コメディ。
要するに政府が見合い相手を提示する制度でいいのかな。
主人公の男子高校生は、前々から気になる女子が、結婚相手と出て喜ぶ・・が
直後に別の相手が提示されるというはじまり。
このエピソードで、なにかしらのからくりというか手心みたいなものがありそうな
かんじなのだが、その謎については追究されず、
マッチングされた以外の相手との恋愛物語といった展開になっていく。
決められた相手と成就するか心が動いた相手と成就するか、ということなのかしらん。
周囲に決められた相手以外との恋愛模様という構図は、未来SF設定の話や
明治などレトロな時代においての許嫁云々と同じなわけで、特別珍しくはないと思う。
恋愛展開とか揺れ動くキャラ各々の心情描写が軸だし興味深い展開ではあるが、
先の通知エラーみたいなのが気になって話に集中できないという;
まあラスト近くの盛り上がりのためにそのあたりの伏線は回収されるんだろうけど。

ムサヲ
少年マガジンコミックス1~ / 講談社
ジャンル:少年・恋愛 / 好み度:★★★☆☆

鬼を飼う 吉川景都

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昭和初期。帝大生の青年は、友人とともに金髪の少女の先導のもと、奇妙な生き物を扱う鳥獣商にたどり着く。
オカルトというかファンタジーというか伝説とかに存在する奇妙で希少な生き物を扱う店と、店が取り扱う獣と飼い主の話かな。
その店に導いた金髪少女が店のとある生き物を飼ってみないかと誘われ主人公は即答することから店と関わることになるはじまり。
指定された飼育方法を逸脱すると多大なしっぺ返しを食らうというパターンはグレムリンとかショップオブザホラーハウスとかを彷彿とさせる。
時代設定に合わせた題材も設定も秀逸で面白いと思うが、若干マニア向けというか話運びが独特で読み手を選ぶタイプの話かも・・?と思わなくもない。
個人的には好きなんだけど。

吉川景都
ヤングキングコミックス / 少年画報社
ジャンル:青年・オカルト・ミステリ / 好み度:★★★★☆

はんなりギロリの頼子さん あさのゆきこ

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舞台は京都、目つきが鋭い美人が主人公。彼女は町のタバコ屋なのだが世界遺産の1つの近所にあるためか、よく観光客に話しかけられる。
主題はお客とヒロインの交流を通しての京都観光案内といったところか。目つきが鋭いので臆されることもあるが受け答えや案内は丁寧、外国人観光客の割合のためか外国語というか仏語もできるというスペックの高さ。
日常系にみられるまったりさというかおっとりさを醸し出している。ヒロインのキャラ設定は、とっつきにくいところもあるけど中身は優しいよという京都気質の象徴なのだろうか・・と思わなくもない。ゆるーいガイドものとしては良作だと感じる。

あさのゆきこ
ゼノンコミックス1~ / 徳間書店
ジャンル:青年・ドラマ・ガイド/ 好み度:★★★☆☆

四ツ谷十三式新世界遭難実験 有馬慎太郎 

月など他天体に一瞬で行ける超光速航行装置が存在する近未来。
その装置の開発者でありマッドな科学者に嵌められて
未知の惑星に遭難した博士の弟をはじめとした一行のSFサバイバル漂流記。
まあ件の博士も自分だけ逃げておくつもりが一緒に遭難してるんだが。
物語の主人公・・なのだろうが、物語においてはやっかいな悪役といってもいいよね。
飄々とした悪戯好き、笑顔で迷惑行為をためらいなくやるタイプ。
共にサバイバルを行う・・という形に見せて実は
愉快犯と被害者の命がけのだましあいというか駆け引きな展開もあったり。
つかみ所がないエキセントリックな博士を排除したいが
博士の知識は必要、みたいなジレンマが面白い。
奇妙というかアクのある人間相関とSFなサバイバル展開は見応えがある。
富樫作品が好きならこの話も面白いと思う。

有馬慎太郎
ブレイドコミックス1~ / マッグガーデン
ジャンル:少年・SF・アクション / 好み度:★★★☆☆

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女子プロレス練習生4コマ。強くてカッコイイ女子を目指す主人公をはじめとして、悪役レスラー志望の女子、外見幼女の先輩、空手出身の打撃系でシャイな女子と個性的な面々と、どこかベクトルがずれてる眼鏡コーチが織りなすコメディ。
勢いのある軽快なノリときっちりとした個性を付けたキャラたちのやりとりは面白い。プロレスは身体を強靭に作ることが必須なのでトレーニングメニューネタがわりとためになる。あと女子プロの現状ネタもちらほら。正直興味のない分野が舞台なので期待していなかったが思ったより面白かった、というのが正直な感想。

川村一真
星海社コミックス / 星海社
ジャンル:4コマ・スポーツ・コメディ / 好み度:★★★☆☆

師匠シリーズ 片山愁 / 原作:ウニ

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原作は小説?物語の主人公である男子大学生は、受験期の体験からオカルトに興味を持っており、サークルの飲み会で出会った先輩と関わることによりさまざまな心霊現象を体験する話。
主人公がオカルトに精通しているその先輩を師匠と呼ぶことからのタイトルのよう。直球のオカルトホラー、物語として成立していないような構成だが、著者自身の体験だったり見聞きしたことが元になっているのなら納得はいく。ホラーものでは整合性の無さは逆に強みというかリアリティを感じさせる味をつけているのだが。
作画担当は、綺麗な絵柄なのにホラーに合う筆致。恐怖感を煽るだけでない魅力を描く技量は卓越している。

原作:ウニ / 漫画:片山愁
ヤングキングコミックス1~ / 少年画報社
ジャンル:青年・ホラー / 好み度:★★★★☆

ごほうびおひとり鮨 早川光/王嶋環 

10年以上付き合っていた相手に振られ気付けば三十路おひとりさまとなったOL。
結婚資金に貯めていたお金を自分のために使ってみてはという意見を受けた主人公は、
得意先の営業の男性に、贅沢とは何ぞやと質問したところお寿司を食べることという答えが返ってくる。
そんなきっかけではじまる、お寿司に特化したグルメ漫画。
主人公である女性がひとりで高級なお寿司屋さんでお寿司を堪能するというコンセプト。
贅沢目的のお寿司だが時価にびくびくするしてしまう初心者の主人公。
だが予想以上のおいしさを堪能し、お会計では思ったよりリーズナブルというパターンが多い。
グルメ漫画としては、料理の評価や感想がメインのオーソドックスな構成。
舞台となるお寿司屋さんは実際にある店舗がモデルになっており、お店の紹介もきちんとある。
地方住みなのでお店には縁はないが、おひとり鮨を楽しむ諸々のエピソードは参考になる。

原作:早川光 漫画:王嶋環
ヤングジャンプコミックス1~ / 集英社
ジャンル:グルメ・青年・鮨 / 好み度:★★★☆☆

雨天の盆栽 つるかめ 

題名通りの女子高生による盆栽ライフを描く学園青春もの。
空気を読んで他者にも自分にも偽るごく普通のちょっと空想癖もある女子高生は、
他者と迎合しない容姿端麗なクラスメイトに惹かれ近づいてみたところ、彼女は盆栽マニアだとわかる。
普段のクールな印象と違い盆栽に関しては多弁な彼女に影響され盆栽の魅力に近づくことになる。
盆栽という知ってる人は知ってるけど知らない人はほぼ知識の無い趣味の世界を題材にした話。
素人の人物に物語の視点を置き、その道の達者なヒロインを描くという構図かな。
趣味の世界に女子高生を置くことで描く話は昨今よく出てきているが、題材から特殊な背景設定が
ない分、場面場面の大仰さが若干目立つ。内容的には凡庸というか可も無く不可も無くだが
思ったより読みやすく盆栽というジャンルに興味を惹く内容だったように思う。
絵は快活なコメディに合う絵柄で読みやすく巧い。

つるかめ
マッグガーデンコミックス Beat'sシリーズ1~ / マッグガーデン
ジャンル:少年・青春・趣味 / 好み度:★★★☆☆

田中くんはいつもけだるげ ウダノゾミ

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常に気怠げで低空飛行なテンションの田中くんと彼が放っておけず世話を焼く無口な太田くんをはじめとした学園4コマコメディ。
主人公(のはず)の田中くんは、常に低空飛行なテンション・話す声はボソボソ・隙あらばぼーっとしたり眠ったりといった気怠げキャラ。教室移動すら億劫がる田中くんを放っておけずなにかと世話を焼く太田くんは、背が高く三白眼?ゆえに周囲から怖い人間に見られがちだが、中身は面倒見のよい気質で家事・勉強その他そつなくこなし無類のスイーツ好きというキャラ。
一見凸凹なコンビに加え、クラスメイトの良くも悪くも思春期のおとこのこ、な男子3人組や田中くんの気怠げさに感銘を受け師匠と仰ぐ小さき生き物な女子・その女子と仲良しでヤンキーキャラになりきれていない可愛いモノ好きな女子・元地味女子で努力の末現在はアイドルな立ち位置の優しい気質で田中くんに片思いの女子・・・など次々と個性豊かで好ましいキャラが登場する。
どの登場人物も個性のベクトルは違うが微笑ましく嫌味のないキャラ設定でどのエピソードもほっこりするものばかり。主人公のゆっくりさに、太田くんのスペックの高さに女子達の可愛らしさに癒やされまする。
前作同様、ある意味主人公が周囲を(というか主に太田くんを)振り回す構図に見えなくもないが、面倒なことを回避するための計算高さはあるが、他人に世話になっている場合はそれを自覚しつつ感謝の意を明確にしているところが好ましい。
また主人公の面倒を見る太田くんも、嫌々ではなく、ほんと息をするようにやってるとこが良いな。顔?雰囲気?のせいで損してるとこもあるけどさほど気にしないとことか難儀な場面でもクールに寄りよい方向に努力するとこが好きだなあ。登場人物にあまり頓着しないほうだけど、太田くんに関しては幸せになって欲しい・・と切実に思ってしまう(笑)
この読んでて感じる心地よさはなんのかのと独りよがりなキャラがいないからなのかも。ほんわかした気持ちに成りたい人にはお勧めの作品。

ウダノゾミ
ガンガンコミックスオンライン / スクウェアエニックス
ジャンル:4コマ・学園・コメディ / 好み度:★★★★★

孔明のヨメ。 杜康潤

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題名通り孔明のヨメ・月英を主格とした4コマ歴史コメディ。三国志演義に登場する女性は絶世の美人が多い中、容姿は今ひとつだが孔明も認める才能ある賢夫人というイメージの月英のキャラを、いわゆる不細工ではなく確かに美人ではないが子供に見えるほど幼く可愛らしい風貌としているところ、また聡明という面では、農機具や罠など工作技術が卓越しているいわゆる理系タイプで、孔明の研究の助けとなるという設定などとにかく随所に光る構成が秀逸。
さすがに三国志フリークだけあってフィクションだけどとても説得力があるというかありえそうと思わせるほどに緻密に組まれているところが素晴らしい。孔明の嫁取り云々の噂の真相?はほんと巧くできてる。
孔明と月英を始めとした周辺のキャラがほんわかと和むかわいいキャラだし、かといってゆるゆるな話ばかりでもなくきっちり史実に則したシビアなエピソードもあったりドラマチックな展開もあったりとバランス良く楽しめる。
個人的には、孔明夫妻の初々しいやりとりと月英さんの工具案の素晴らしさに妙に胸が躍った。三国志の知識がなくとも楽しめる内容だと思う。おすすめ。

杜康潤
まんがタイムコミックス1~ / 芳文社
ジャンル:4コマ・歴史・コメディ / 好み度:★★★★★

お前はまだグンマを知らない 井田ヒロト

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グンマを自虐と愛で綴る地方ギャグコメディ。
主人公の男子高校生は、幼少期に一度住んでいたが後に他県に行き再びグンマの高校に通うことになったのだが、というはじまり。
ネット等でネタ的に取りだたされることが多い彼の地群馬・・ではないグンマでのカルチャーショックの洗礼を受ける主人公の視点から、地元あるあるネタを突き抜けたテンションで綴るギャグ漫画。
主人公は一度グンマで暮らしたことがあるもののほぼ外の人間、昔なじみの地元民の同級生はいるが頼りになりそうでならない。地元独特の文化や気候に翻弄され、余所者と制裁を受けそうなところをなんとかかんとか回避していく様が見所なのだろう。
関西の人間なので正直地元ネタ自体はピンとこない、のだがとにかく読ませる勢いはあるし、他地域の文化や名所を知るにもいいタイトルだと感じた。この自虐な展開は著者が群馬出身だから描けるんだろうなと思う。ちょこちょこ真面目というか経験談的なト書き説明が入り、マジなのかと思うエピソードもままあったり。
グンマネタだけでは話が続かないからか他県の人間の暗躍とかスパイとかという体で他県の地方ネタも出していく模様。しかしあれだ、東京周辺の県同士はいろいろ複雑なのかね・・やっぱり・・。
加減を知らないギャグの滑稽さと登場人物の本気っぷり必死っぷりの融合と表現描写が見事すぎる。

井田ヒロト
バンチコミックス / 新潮社
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★★★

女の友情と筋肉 KANA

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幼なじみ3人の女性たちとその周辺の恋愛と仕事と友情を描いたマッスルコメディ4コマ。
主人公は、OLやアパレル業など社会人の女性3人。幼少期からの幼なじみで仲の良い彼女たちの友情ものであり、各々恋人がおりパートナーとの恋愛ものでもあり、各々の仕事の悲喜こもごもを描いたお仕事ものでもある。
ただ他と違うのは、題名からも想像がつくが3人とも見事な筋肉を持ちパワーも格闘術もずば抜けているということ。とはいえ、周囲からはマッスルキャラは受け入れられて、というかむしろ突出した優れた個性として評価が高いという設定。女子力=戦闘力のような様相で。彼女たちのけっこう充実した生活を描きつつ、人生の岐路がおとずれ、悩みがあったり選択を迫られたりといった展開もあったり。
コメディらしい突き抜けた設定を上手にリアリティのある流れに組み込み、コメディとドラマを両方楽しめる秀作。登場人物たちの心持ちとか発言とか、素で心を射貫くものが多いなあと感じる。4コマという体裁もあるのだろうが、余分なものをそぎ落とし伝えたい要点をバシッと表現している印象。三人娘は基本まじめで前向きで普通、ってところが良い。

KANA
星海社コミックス1~ / 星海社
ジャンル:4コマ・コメディドラマ / 好み度:★★★★★

くまみこ 吉元ますめ

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東北のとある山村には村に伝わるクマ伝説の神社の巫女まちと、伝説のクマの末裔のしゃべるヒグマ・ナツを中心としたカントリーライフを描いたお話。
主人公の女子中学生であり神社の巫女であるまちは都会の高校に通いたいと望む。それを訴える相手は人語を解するヒグマのナツ、というシーンからはじまる。クマのナツがしゃべるのは村の秘匿事項であり、なぜしゃべる(というかほぼ肉体はクマだが中身は人間だよね)のかは後々村に伝わる伝説のあらましが出てくるのでなんとなくそういうことかとわかる。
主人公は何もない村の田舎生活から脱却し都会に行きたい、と望んでいるものの都会の生活の知識は乏しく電化製品など文明の利器音痴・人の多いところや行ったことのない場所ではテンパるというひどい都会コンプレックス?持ちという・・。ヒグマのナツのほうがかなり世間一般知識豊富で文明の利器をやすやすと使いこなす、というギャップも見所の1つのよう。
神事にまつわるエピソード、まちの都会デビュー訓練などなどけっこう、しゃべるクマとかわいい巫女さんのときどきかみ合わない会話とかまちさんのうろたえる姿を愛でる話なのだという認識(断言) 。
一方で牧歌的でのんびりした雰囲気の中にさりげなく田舎特有のブラックというかダークサイドも挟み込んでいる。その象徴がまちのいとこのよしお。田舎の若者にはまちのように田舎を出たいと望むパターンと田舎の暮らしが違和感なく居心地がいいパターンが有ると思うがよしおは後者。マイペース・事なかれ・デリカシーの無さ・・と出ていく若者が嫌悪する要素を持ち、街の若者が嫌うおっさん予備軍のような気がする。後に出てくるデリカシーは母親の胎に置いてきたような酒のみのおっさんとかなー;あとよしおに惚れているヤンキー気質ぽい女性もある種田舎の象徴っぽい気がするのだがどうか。
田舎のいいところもわるいところも内包し、ほのぼのまったりとリアリティのある田舎事情をきっちり描いているお話。

吉元ますめ
MFコミックスフラッパーシリーズ1~ / メディアファクトリー
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★★★

執事たちの沈黙 桜田雛 


執事たちの沈黙 (フラワーコミックス)

ワガママお嬢様の専属執事である従順な青年はプライベートでは女と博打(パチンコ)が好きなゲス青年。
ある日プライベートで勤め先のお嬢様がひったくり被害に遭ったところに遭遇し成り行きで助けたところ、風貌が違いすぎるゆえか自分の執事だと気づかぬお嬢様に気に入られてしまい、という話ドタバタラブコメ。
お嬢様の心を奪った(笑)となれば高給職の解雇どころか雇用主に殺されかねずお嬢様の興味を自分から逸らそう悪戦苦闘する執事。
だが、お嬢様は、執事の時の自分への態度と違って律儀で一途で可愛いばかりで・・つい手を出してみては我に返ってと、執事青年のぐるぐる迷いに迷う言動が滑稽で面白い。
恋は盲目、勘違い、視野が狭まりとらわれる、そんな言葉が駆け巡る。著者の作品の男性はシリアスでもコメディでもベクトルは違えど個性が強烈だよなあ。いろんな意味で印象的を通り越して衝撃的という言葉が似合う。ほんと好き(笑)

桜田雛
フラワーコミックス1~ / 小学館
ジャンル:少女・ラブコメ / 好み度:★★★★★