西暦2199年、異星人ガミラスの遊星爆弾によって地球は壊滅寸前となる。だが地球からはるか離れたイスカンダル星の女王スターシャの持つ浄化装置という救いの手があった。沖田艦長をはじめとするクルーたちが、異星の技術で建造された宇宙戦艦ヤマトに乗り込み、浄化装置を受け取るためガミラス軍と戦いながらイスカンダル星へ向かう...。
これは一番始めのヤマトのあらすじ。後に3までテレビシリーズが出て映画も数本発表されたロングランなスペースオペラシリーズ。
確か装置取りにいくのには期限付きだったんだよねえ。話の最後にあと何日って出てて、どうなるんだろうと次も観たくなる演出だったなあ。
むちゃくちゃなSF考証とかご都合主義な展開はともかく人間ドラマは結構濃かった感じ。ヒーローもの特有の主人公がやたら目立つということがないだけにリアル感がありましたね。恋愛話もしっかり描かれてたし。
実のところ、子供の頃はこのアニメ、なんか怖かったんですよ。幽霊見る怖さじゃなくて命の危機を感じるときの怖さというか...。オーバーだけどほんとにそう感じてたんですよね;戦争モノだし、戦時中の軍人のような確固たる信念と意志を持ち、命を惜しまない人たちを観るのがなんとなく辛かった。それを象徴するような荘厳なBGMも怖かった。今見ると味わい深い話なんですが;(笑)戦艦ってやっぱ男の子のあこがれなのかなあ。その辺のロマンが判ればなお面白いんだろうけど。
2は地球が浄化された後、新たな異星人の襲来の物語。前回同様、また異星人の善意によって危機を知る地球。地球って愛されてるなあと子供心に感じたり。そして融通の利かない大人に憤慨した記憶もあったり(笑)映画のさらば宇宙戦艦ヤマトの焼き直しストーリーで設定とラストを変えてあります。
3は異星人同士の抗争の影響が太陽系まで来たのでヤマトで他の星に地球人を移住させよう計画が話の大筋。世代交代して主人公格だった古代進が艦長になってました。で、新しく主人公になったのが土門。血気盛んな青年って設定ですね。
映画はトータルで5本発表されました。当時同じタイトルで映画が何本も出ることってほとんど無かったから新作が出るたびまたかーと思った人はけっこう多かったと(笑)まあそれだけ人気があったんでしょうね。宇宙戦艦ヤマトはテレビシリーズの再構成でした。
「さらば宇宙戦艦ヤマト」は、宇宙征服をたくらむ異星人の侵略行動が始まる中、異星人テレサの助けを求める声に、廃艦になったヤマトを出してテレサ救出に向かう...ってな内容。地球の政府は救難を無視たのでもとヤマトのクルーたちが独断で救出に向かうって展開なんですが。人は違うけど、前に異星人に助けてもらっといてその態度はなんだと言いたくなったぞ地球連邦;このへん妙に現実の政治とリンクするなあと思ったです...。
「ヤマトよ永遠に」は、スターシャの娘のサーシャが登場するお話。シリーズ中一番ドラマチックな展開になっている印象を受けました。未知の兵器とか次世代のキャラとか別々の行動になってしまった主人公カップルとか。しかしこれでもかと異星人と対峙することになってるなあ、地球。を思った記憶があったり(笑)
「宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち」は「ヤマトよ永遠に」の前フリ的ストーリー。テレビスペシャルで放映されたものの映画化らしい。そのせいか他の映画より時間もちょっと短いかな。
「宇宙戦艦ヤマト 完結篇」はもうこれでほんとに終わりよね?と思ったタイトル(笑)
超楕円周期の水の惑星が地球に接近したら地球が水害に襲われる懸念があるとか、惑星同士で衝突とかシリーズ中一番荒唐無稽なSF考証だったなあ;自然の災害に加えて別の災害にあって星がつぶれちゃった異星人が地球を住処にするため侵略してきててんやわんやの大騒ぎ。頼みの綱のヤマトも大変な状態でどうなるか?という感じなんで、ハラハラする展開がお好きな人には見ごたえがあるかと。
宇宙戦艦ヤマト/1974年日本テレビ系全26話
宇宙戦艦ヤマト2/1978年日本テレビ系全26話
宇宙戦艦ヤマト III/1980年日本テレビ系全25話
宇宙戦艦ヤマト/1977年映画146分
さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち/1978年映画151分
宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち/1981年映画95分
ヤマトよ永遠に/1980年映画145分
宇宙戦艦ヤマト 完結篇/1983年映画150分
堪能度:★★★☆☆