夏待ち あとり硅子


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作者急逝後ウィングス文庫に再編集されています。以下はコミックス版での感想&内容。

十年ぶりにやって来た母の田舎にやってきた稔。しかし従兄弟の克也は何故か稔に激しい拒絶反応を示す。どうやら10年前に何かあったようだがさっぱり覚えていない稔はふらっと狐を祭る社へと入る。そこには一人のひょうきんそうな少年が笑っていた...。表題作「夏待ち」を含めた作者の短編集。
やはりどの作品も軽快でほんわかするお話ばかりですね。やっぱ面白かったのは表題作の「夏待ち」あと、変り種のおばあさまにそっくりな変り種の王子にある品物を売りにきた美形のお話「seagreen」でしょうか。会話のやりとりがとても面白かったです。
「英雄」はちょっと暗めというか静寂な雰囲気の物語ですがなんか引き込まれるものがあります。こういうの好きだし。子供たちの間で語られる都市伝説みたいなものがモチーフになってるのかな。物語に出る少年たちはちと特殊な環境にいますが。
作者の描く物語には浮世離れしたキャラが多いですがこの作品も結構いますね(笑)


あとり硅子短篇集全4巻/ウィングス文庫/新書館
夏待ち/ウイングスコミックス全1巻/新書館
コミックス時収録作品:夏待ち・seagreen・英雄・眠れない夜・月夜のチェリーボーイ・ハッピーゴーラッキー!他
ジャンル:少女・ハートフル・ファンタジー/好み度:★★★★☆