吉祥ヶ淵 神谷悠


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表題作「吉祥ヶ淵」は父親の凶行のため、村で生きるために臆病で弱虫な態度をとる青年・新介と吉祥ヶ淵に棲む狐の娘・あやめの物語。あやめを人間にするには妖刀で百の命を奪うことと知り、新介は兵士として戦場で戦うことを決意するが......。
戦国時代に生きる人と魔物といった血生臭い設定ながら、主人公の2人のふれあいが作品全体をやわらかいものにしているように感じます。リアル日本昔話のような内容というべきでしょうか。ラストはちょっとご都合主義っぽいですが昔話と思えばそれもいいかなと。
同時収録の2編も日本の戦国時代を舞台にした作品。暁姫は火縄銃にまつわる話で、「銀童子」は魔狩人たつきシリーズの番外編的な内容です。

神谷悠/花とゆめコミックス全1巻/白泉社
ジャンル:少女・戦国ファンタジー/好み度:★★★★☆
同時収録作品:銀童子/暁姫