下町育ちの没落貴族の娘ジュリアは幼い頃の初恋相手が名門ホテルの青年社長になったと知り。1960年代初頭のロンドンを舞台にしたブリティッシュラブコメロマンス。
主人公ジュリアは貴族の娘だが6歳のとき祖父が死亡し相続で財産をほぼ失い、以後は下町で暮らし、容姿が男の子のようになっている。そんな中、没落する前に出会った初恋の男の子が成長し名門ホテルの新社長になったことを知った主人公は、彼に会うためホテルのメイドとして働くことになるが。
昔馴染みというか幼い頃お互い恋心を持った2人が年頃の年齢になったときに再会、という話。
とりまく状況は二転三転する展開もありますが、恋愛はドラマチックとはいい意味で程遠く。双方相思相愛なので気持ちの面では自然な流れでカップルに。確固たる自我があるゆえにちょっとした行き違いもまた傍から見ればごちそうさまというかんじというか。
主人公は貴族の出だが育ちは下町で普段の服装も男子のようというところと、青年はロマンスを醸し出すところでビジネスライクな対応をするというところがツボか。
ロンドンの下町っ子たちの横のつながりを感じるエピソードは東京の下町物語を思い出す。
ほっこりするエピソードが多くて楽しめました。
柳原望
花とゆめコミックス全1巻 / 白泉社
ジャンル:少女・ラブコメ / 好み度:★★★☆☆