ごく普通の女の子・若菜は、彼氏とのファーストキスの直後から自分の守護霊という着物姿で長髪の妖怪青年・叢雲を認識するようになる。若菜と叢雲を中心とした彼らの日常や妖怪がらみの騒動を描いた現代ファンタジー。
主人公の若菜はごく普通の女の子でごく普通に彼氏がいたり。彼氏とのファーストキスの直後から、若菜は何かがいる気配を感じていた。そしてそれは着物姿の長髪の青年・叢雲であり、彼は若菜を守護する妖怪だというのだ。
叢雲は若菜にしか見えず、若菜と彼氏との仲にちょっかいをかけるような軽い話もあれば、ほろりとくる御伽噺のような妖怪の話や、叢雲の過去にかかわる妖怪や神がらみのハードな話もあったりとさまざま。
1つ1つのエピソードはわりとこじんまりとまとめられているし、叢雲の素性や若菜の恋愛の行方などいろいろ伏線があるためか、中だるみがなく続きが読みたくなる構成。絵も美麗で丁寧。
叢雲は代々若菜の家系の血筋を守護しており、それまで守護してきた人間はすべて男子で、女の子を守護するのは主人公がはじめてとのことで現代の女の子の心理が理解しきれていない、有体に言えば女の子の接し方が不得手ゆえに行き違いがあったり。そんな2人のやりとりがほほえましいです。
津寺里可子
プリンセスコミックス全15巻 / 秋田書店
祥伝社コミック文庫 / 祥伝社
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆