夢やしきへようこそ / 夢やしきへようこそ帝都編 をAmazonで見る
近代化が進む明治初期の日本。近代化により山や野が開拓され住処を失った妖怪たちは実を寄せ合い、見世物興行の一座「夢やしき」として日本を巡る。お化けの彼らと旅先で出会う人間の交流とドラマを描いた物語。
見目麗しい鬼の「兄さん」をはじめとし三つ目小僧や河童などおなじみの妖怪たちが座のメンバー。とりあえず明治初期から話は始まりますが舞台年代はけっこう幅広いかな。時系列もけっこうばらばらです。
ほぼ一話完結形式、一座の面々と興行先の人間との交流の話もあればメイン登場人物に焦点をあてたエピソードもあり。どの話もせつなくも心に響く静謐なものばかり。
妖怪たちに拾われ妖の術により復活した人間の男の子が出てくるエピソードはなぜか印象に残るものばかりだったなあ。一話目の主役だったからか。
ドラマチックな構成と自然体な心理描写がツボでした。どの話もそれなりに救いのある終わり方だというのも個人的に好きな理由かも。
続編らしい「帝都編」なども出ています。
さちみりほ
プリンセスコミックス全13巻 / 秋田書店
夢やしきへようこそ帝都編 / 夢幻燈コミックス3巻
夢やしきへようこそ 人の子を愛したおばけたち / 夢幻燈コミックス1巻
ジャンル:少女・時代・ファンタジー / 好み度:★★★★★