日本で人間に悪さをする妖怪の増加を憂いた地獄の閻魔大王は甥のえん魔くんに妖怪パトロールの任務につかせる。雪女の雪子姫、河童のカパエル、帽子妖怪のシャッポーと共に務めを遂行するえん魔くんの物語。
変なあらすじですいません。永井豪原作なのでキャラクターが個性的ですね。主人公は大王の甥という設定を見てこどものころから閻魔大王の血族構成とか大王は独身なのかなとどうでもいいことが気になっている私(ほんとにどうでもいい)
主人公たちが悪さをする妖怪をこらしめて地獄に強制送還するというのが主な展開ですが、痛快な捕り物アクションのみならず、高度成長期に入った人間社会の歪みや妖怪の悲哀といったテーマ性が強いストーリー構成が興味深かったです。人間の愚かさを表現するのに公害ネタが多かったのは時代ですかねえ。
お金持ちのお嬢を守る虎妖怪の話とか、わけありで人間界に干渉した妖怪の回はけっこう泣けた記憶があったり。妖怪と人間の話ですが人間同士の話と言っても違和感の無いリアルな描写でした。最終回はこれでもかというくらいドラマチックで盛り上がりました。やっぱ最終回はこれくらいしないとねーと思います。
1973年フジテレビ系全25話/堪能度:★★★★★