無敵のダブルスだったアキとサクラを中心に描かれるバトミントン青春ストーリー。
一本気で熱血タイプのアキとクールで儚げな雰囲気を持つサクラは親友同士でバトミントン部ではダブルスを組み向かうところ敵なしの成績をあげていた。そんな中、サクラが他校にヘッドハンティングされ転校することを決める。アキは土下座までして引き止めるがサクラの意思は変わらなかった。
隣にいることが当然だった存在の喪失による憔悴、ここでもいいけれどここではないどこかに本物があるかもという探求など、思春期の少年たちの静謐な中に存在する情動が鮮明に表現された描写。自分探しというと陳腐な表現ですがそのようなものを探してあがいている思春期の少年たちの描写が絶妙でした。
思春期の恋愛模様もきちんとあります。マネージャーのおとこまえな気質は希少かもなあ。大変そうだけど。
コミックス１巻帯に主要人物の気質が箇条書きになっていますがこういうキャラ設定が構築できる著者の感性ってやっぱすごいなと思う次第。
水城せとな
プリンセスコミックス全３巻 / 秋田書店
ジャンル：少女・青春・スポーツ / 好み度：★★★☆☆