人に忘れられたモノや役目を全うしたモノたちが棲む町には、その町でただ一人の普通の人間ヨオと日本人形のイアンが営む文車写真館がある。そこは思い出を写真に写し取る写真館。写真館に来訪するお客とイアンとヨオをはじめとする町の住人が織り成す物語。
町の住人は日曜道具や飾り物といった人が使う物ですが人の形をしています。「物の怪」と呼ばれていますがツクモガミのようなもんでしょうか。童話風味で静かな語りで物語は綴られていきます。
物語に盛り上がりはあまりないですが心に染みわたるタイプの作品。物の怪たちの身の上話(?)、特に最後のイアンのお話は切ないですね。
3分の2以上はカラーという豪華な内容です。油絵のような手法のイラストや日本画のような本編と視覚的にも見ごたえ十分です。
これって先に豪華2冊組の1冊として発行されてたんですね。しらなかった;
冬目景
アフタヌーンKC DX全1巻/講談社
ジャンル:和風ファンタジー / 好み度:★★★★☆