緋色の椅子 緑川ゆき

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少女・セツには同郷で幼馴染の少年・ルカがいる。国王と妾である母との間に生まれたルカは王の使いとともに王亡き後王位を継ぐため村を出ていた。ルカが村から出た数年後セツはルカに会いに王都へ行くが王座についていた少年は別人だった。
主人公のセツは剣の腕がたち男勝りというか一見クールな少年にも見えそうなタイプ。王となるべく旅立った幼馴染の少年を追って王都に向かうが幼馴染の名を持つ王たる少年は別人だったというはじまり。
入れ替わった少年はルカの望みで王都への旅に同行した少年。旅の途中ルカが刺客に襲われルカのかわりに王座を守り続けているという。2人もルカの生存を信じて彼を探すが・・。
ルカは生きているのか死んでいるのか、ルカを襲ったのは誰か、誰が味方で敵か、自分以外の人間の真意は何かというサスペンス的要素もけっこう濃いのでその面でも読み応えがありました。
心理描写や人間描写は派手さはないもののじわっとくるものがあります。著者のカラーですね。構成のの面ではキャラの配置に無駄がないなあと思いました。後半は駆け足だった印象が強いですがそれなりにまとまっています。

緑川ゆき
花とゆめコミックス全3巻 / 白泉社
ジャンル:少女・ファンタジー・ミステリ/ 好み度:★★★★☆