聖母の生まれ変わりである「マリアの娘」とされる少女・聖。特殊部隊の少年クロムが彼女の護衛として新たに配属される。少女を保護する法王庁と彼女を奪わんとする財団の壮絶な戦いが繰り広げられる。
少女は状況によっては善にも悪にもなりうる特別な力を持った運命を持つ人間、という設定の模様。それ故人間側と魔物側で争奪戦がおこっている・・という感じか。
少女は記憶喪失、天涯孤独というシビアな状況ながら、楽天家で、重要人物である自覚が少なく顕著な能力発現がない状態、少女の護衛の少年は人間ではなく魔物を操る財団とかつて縁がある影のある設定。
ぶっちゃけ、光対闇のファンタジーアクションの定番、よく見る要素をふんだんにちりばめた構成になっています。見せたい場面を優先に描いているせいか物語の把握に時間がかかりますがわけがわからないほどではないです。
ありがちながらもキャラクターに魅力がありますね。好感が持てる絵柄でアクション描写の流れがスムーズ。時々入るコミカルシーンも自然で配分もいいと思いました。
主人公の少女の視点でのみという手法ではなく客観的な視点での展開なので主人公に感情移入する人には読みずらいかも。私個人はこちらのほうが好みなのですが。
阿倍野ちゃこ
あすかコミックスDX4巻/角川書店
ジャンル:少女・ファンタジーアクション/評:★★★☆☆