魔界の王である父の命を救うためローズマリーは魔法の書を求め人間界へ。そしてある魔道師と出会うが・・。
これ以上にない正統でコミカルなテンションも加えたファンタジーアクション。登場する魔界の住人も人間もなんかすごく人間くさいというか感情豊かというか親近感が沸くというか。打算的なところがあったりとか間抜けなところがあったりと(笑)
演出がどうも正統すぎてつまらなく感じるというか、ちょっとご都合主義すぎないかと。1巻のみなので展開を早くしないといけなかったからなのか。主人公の青年と王女のキャラ設定や重鎮たちの陰謀と人間界と魔界の関係、設定や構成はうまいと思うだけにちょっと残念。重体となった王を救うキーアイテムがプラム・ポタージュという料理ももうちょっとうまく活かせなかったものなのか。
キャラは生き生きとしているし読みやすい絵柄だしファンタジーストーリーとしてはうまくまとまっているので、ファンタジー入門としてはいいタイトルかなと思う次第。
前田英紀
眠れぬ夜の奇妙な話コミックス全1巻 / 朝日新聞出版
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆