祈りの歌を歌う祈り姫と王族の少年が出会うとき物語は始まる。
王国の奥深く隔離された島の塔の中に住み常人では知覚できない特別な歌を継承し歌う祈り姫・マリーツァ。彼女は島の川辺である少年と出会う。その少年はなぜか聞こえないはずの祈りの歌が聞こえていた。
その少年は実は王族の人間、王族と祈り姫が出会えば国が滅びると伝えられているが・・というはじまり。
純粋培養で育った主人公が、ある出来事から言われるがままの存在から自分の意思で周囲を見るようになるという展開。禁忌とされる王子である少年との出会いの意味と2人の恋の行方、王族の覇権争い、そして主人公の成長がキーとなっていく模様。まあ一番のテーマは主人公たちのロマンスなのかね、やっぱ。
複雑な人間関係や伏線と、いろいろ要素を詰め込んでいるので1巻目はちょっとごちゃついた印象を受けますが、2巻目以降は徐々に面白くなっていきます。
ストーリーとしてはうまく構成されていて面白いと思うのですが、個人的には登場人物たちに感情移入しにくい内容でした。つか登場人物が多すぎて把握しにくかったというか;
水谷悠珠・かえで透
ゼロサムコミックス全4巻 / 一迅社
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆