魔界の王と人間の女性の間に産まれた少女・ひかりを巡るドラマチックファンタジー活劇。
ごく普通の女子高生として生活するものの実は異能力がある主人公。実は魔界の王と人間の女性の間に産まれた娘で、魔界の実力者の青年が主人公を魔界に連れて行こうと現れたことから物語は始まります。
主人公はほぼはじめから自分が何者かもわかっており、叔父も事情通で、巻き込まれ展開にあるじれったさがなくすぐに本題に入っているところが好印象。叔父は叔父でなく主人公を見守るため堕ちた天使だし、連れ戻しにきた魔界の青年は主人公に傾倒しだすし、魔王や魔王のお気に入りの魔族など、少女漫画的にいい感じな人物相関がツボでした。
本格的といかないまでもアクションシーンが多いし、女子らしい情感と竹を割ったような気質を併せ持った主人公のキャラだし、話運びはスピーディ。
著者の他中篇作品に比べ主人公ががんばっている印象を受けるタイトルでした。
冬木るりか
プリンセスコミックス全3巻 / 秋田書店
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆