主人公の女子中学生は身に覚えのないことでいじめを受けつつもけなげに学校に通っていた。そんな中、2人の男子生徒が転入してくる。そして2人は主人公を守ると宣言する・・。
主人公は純朴を絵に描いたような性格だが決して流されない性格。普段は近所の従兄弟が話相手であったが2人の男子生徒によって状況が変わってくる。身に覚えのないいじめの元は実はすぐ近くにいたという展開。
ちょっとした仕掛けと根回しだけで踊らされる集団としての人間の描写が生々しかったなあ。ネットが普及して風評ってのがますます表に出やすくなってきたので時事に照らし合わせてたのかも。
主人公をとりまく恋愛模様のみならず、転校してきた2人や主人公の従兄弟、他周りの登場人物の人生模様も描かれています。
人間関係が複雑にからみあっているのは毎度のことですがなんかねちこいというか妄執というか偏執って感じの雰囲気がそこはかとなく。このタイトルのテーマは人間描写、人間観察と偏った愛だったのかなあ。
とはいえ全体的に著者の他タイトルと比べてちょっとインパクトが薄かったかも。巻が少なめだったからか単に私が年を食って10代の恋愛ものを読みこめなくなってきているだけなのか(泣)
橘裕
花とゆめコミックス全4巻 / 白泉社
ジャンル:少女・ドラマ / 好み度:★★★☆☆