代々経典を守る村が、経典目的の裏社会の一派に襲われた。村の少年戦士が経典を託され少年は傷を負いながらも本来の持ち主である大僧院にたどりつき、そこで少年は巫祝と呼ばれる奇跡の存在と出会う。歌で奇跡を起こす巫祝の少年と経典を守る村の生き残りの少年戦士、経典と巫祝の力をめぐる物語。
巫祝シャシャの元ネタはたぶんネパールの生神信仰。本来は幼女で大人になると退位するがこの作品では少年設定だから声変わりまでが在位期間、そして奇跡のアイテムは歌ということか。
設定は作りこまれていて面白いんですがどーも最近この作者のキャラの動かし方がねえ・・。萌え(というか今の若い読者層)を意識しているのか、ぶっちゃけ人物描写が同人レベルになっちゃってる気がするんですが;主人公たちが状況を把握しないまま話が進む、まきこまれ型展開のためかどうもストーリーに入っていけず、いろいろもったいないなあと感じるタイトルでした。
オリエンタルファンタジーの設定が大好きな人は読んでみる価値はあるかも。
椎隆子
ゼロサムコミックス全2巻 / 一迅社
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆