強い欲望を持つ人間の前に現れその願いをかなえる薔薇ノ紡書であるロウズと書に囚われた青年ライムが出会う人間の業を描いたブラックオムニパスストーリー。
薔薇ノ紡書は強い望みを持った人間のところに突然現れ、契約者の血でライムが書のページに望みを書くとその望みはかなえられるが、そのほとんどが歪んだ形の結末を迎える。ライムは人間の堕ちた結末を嘆きロウズはその望みを書いたページをうまそうに食べるという展開。
典型的な人の業をテーマにしたホラーもので1話完結形式。このテの話はけっこうありますがその中でも一番エピソードのオチがしっくりこなかったタイトル;全部が全部じゃないのですがほとんどがそういうオチでいいんかいって突っ込みを入れたくなったという・・。
ロウズとライムの設定も面白いし、各々のエピソードの途中までは良いなと思うのですがオチだけが・・・。好みの問題なのか私の感性が古いだけなのか。
物語の最後はライム自身の物語でありハッピーエンドで終わっていることからあくまでライムが主人公であり、ライムは彼が関わる人間のドラマの狂言回しの役割ではなかったところに違和感が生じたのかな・・。
央己あゆり
ソノラマコミックス(眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)全1巻 / 朝日新聞社
ジャンル:少女・ホラー / 好み度:★★☆☆☆