GUNSLINGER GIRL 相田裕

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ヨーロッパのとある国の公益法人「社会福祉公社」は、表向きは福祉事業組織だがその実態は保護を名目に国中から集めた不幸な生い立ちを持つ少女たちに義体と呼ばれる人工の体を与え、暗殺などの裏の仕事を行わせる諜報機関である。薬で過去を消し去られ戦う駒として生きる少女たちの物語。
アニメ化前になにげに買って読んでハマッた作品。前評判に頼らず買って当たりが出たのはひさしぶりというか。年端もいかない少女たちがごつい銃を持って戦うさまは圧巻です。アクションも見ごたえありますがこの作品の醍醐味は人物描写だと思います。
社会福祉公社に属する少女たちを中心に物語は展開していきます。端から見ると過酷な状況にいる彼女たちですがそれでも幸せだと感じることがありそして笑う様はなんともいえない感情がこみあげます。眠りから覚めたとき彼女たちはたびたび涙を流しています。本人たちはそれがなんのための涙なのか忘れてしまっているのが特にせつない。主人公たちは男性担当官を上官に持つのですが、その関係はチームによってさまざまであり、各々の違いもツボでした。この作者はカラーもきれいですがモノクロの絵の方が好きだな~。ヨーロッパの世界観とマッチした絵柄がたまりません。

相田裕
電撃コミックス全15巻/メディアワークス
ジャンル:アクション・ドラマ/ 好み度:★★★★★