月下暗黒読本 宮越和草


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魔道にとり憑かれた魔道士・牙蓮翁が復活した。牙蓮翁に因縁を持ち、その命を狙う男・流起、宗方龍三郎と彼に育てられた女性・双徐。月の力を巡る、月下暗黒魔道士の闘いがもたらすものとは......。
抽象的な説明ですいません;平たく言うと月の持つ神秘性をキィワードにした和風ファンタジーアクションです。触手っぽい魔物や、登場人物が操る能力の設定等、ちょっとダークな面もありますが、陰惨さは感じられません。この作品のお勧めどころはなんといっても流れるように連続で展開されるアクションシーンでしょう。美麗で見ているだけでもため息です。また、心理描写も上手く、特に牙蓮翁と流起の確執や、流起と双徐の出会いと互いに徐々に惹かれていく過程の描写は、繊細で胸を打ちました。
設定やデザインに高いセンスがうかがえる、ファンタジーを読み飽きた人でも楽しめる作品だと思います。

宮越和草 / 全2巻/青心社
ジャンル:和風ファンタジー・アクション
好み度:★★★★★/おすすめ