ぶらり裁判ボーチョー 宇野亜由美

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著者と担当が傍聴した裁判風景と、けっこう偏った2人の見解を綴った裁判傍聴エッセイ。
昨今は裁判の傍聴をする人が増えているとか。そういう世情から企画があがりあまり裁判に興味のない著者が傍聴をネタにエッセイを書くという構成。
右も左もわからない著者たちがナビゲーターなしで行くも、見知らぬ親切(?)な職員(?)のおっちゃんにレクチャーされ話題性がありそうな裁判をチョイスできた模様。
あまり乗り気でない著者だがいったん傍聴するとけっこう真剣にツッコミを入れたり意見や感想を綴っております、がそのベクトルは大阪のおばちゃんのようであり、担当2人の会話は井戸端レベル。一貫してその姿勢はくずしておらず、それが返って読み物として面白くさせている感じ。帯にあるように不謹慎スレスレな場合もありますが;
一方で、裁判の展開自体はわかりやすく事実を無駄なく描写しているし、幕間には文章形式での裁判薀蓄もあるしで、客観的に裁判とは何ぞやと知りたい人にも読みやすい構成だと思います。
それにしても傍聴ものを読むと人生いろいろだなと本当に思う。そしてここまで勝手な思考回路って存在するんだなとも(勝手という点では人の振り見て・・ですが)
そしてやはり出た裁判所のカフェレストランの話。相当値段が安くておいしいらしい。いってみたいねえ。巻末おまけにはのりピーの傍聴関連の話あり。別に傍聴できたわけではない模様。

宇野亜由美
朝日コミックス全1巻 / 朝日新聞出版
ジャンル:エッセイ・裁判傍聴 / 好み度:★★★☆☆