八百万討神伝 神GAKARI 楠桂

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時は戦国。日本に在る神の中には仏や人間に仇なす神もいる。主人公は育ての親の大僧正の最後の言葉に従い、邪神を調伏する旅を続ける修験僧。主人公と、彼が旅の途中でなりゆきで下僕にした妖狐の少女・玉藻が出会う、神による事件を解決するという構成。
人間に害をなす神の調伏が基本ですがシリアスではなく、ドラマ性と因果応報を加味した、粋で破天荒なノリのドタバタコメディの色合いが濃いタイトル。まあ話が進めばシリアス色も出てくるとは思いますが。現代用語や認識がバンバン出てくるので時代物という感じもせず。サムライチャンプルーみたいな構成というべきか。
主人公がその生い立ちゆえ、唯我独尊で極悪で情け容赦なく、悪役側が哀れになる展開も面白いです。とはいえ人情味がまったくないわけではなくほろっとくる展開もあり。こういうお祭り騒ぎのような話も著者はけっこう描かれていますが、その中でも楽しめるタイトルかも。いろんな意味でツッコミどころ満載ってのもツボですな。

楠桂
サンデーGXコミックス全4巻 / 小学館
ジャンル:青年・和風ファンタジー・コメディドラマ / 好み度:★★★★☆