人口わずか千人強の外場村。大きく古い洋館に桐敷一家が住み始めたころから村の中で原因不明の死者が続出する。山間の小さな村の中で起こるダークファンタジーミステリー。
思春期の女の子や男の子の心情描写からはじまり奇妙な変死事件が起こるミステリーに話が動く。寺の住職と村医が村の異変に関するミステリを担当しその合間に犠牲者やその家族、友人のドラマ、桐敷一家の謎の面々の語りがぽつりぽつりと展開している感じ。わずかにしか登場しない犠牲者やその家族たちにもきちんと名前がつき駆け足ながら内情が描写されています。
なにかの病原菌の流行なのかそれとも・・という正体の見えないなにかにおびえたり探求したり怒ったりする人間描写や閉鎖された環境での心理描写は生々しく臨場感を感じました。
黒と白の切り絵のような絵柄。おどろおどろしい描写も作品の世界の雰囲気にあっている気がします。原作は未読なのですがイメージが違うのかなあ・・。うーむ。
巻末には村人の名簿がありますが、こういうのどこかでみたことがあるようなないような・・。単なるデジャブか。
原作:小野不由美 / 漫画:藤崎竜
ジャンプ・コミックスSQ全11巻 / 集英社
ジャンル:少年・ミステリ / 好み度:★★★★☆