東方第七法術院はカードによって地の理法を象徴化し魔法を使う魔法士を育成する学院を舞台にしたファンタジー学園アクション。
勝気な主人公と入学式で出会った幼馴染と気弱なタイプの新入生3人が話の中心となり、主人公の持つカードは稀有な能力を持つという展開。
主人公は読者側が知らない秘密や事実を知り思わせぶりな行動に出ることが多いものの、狡猾に話を進めきるタイプでもなくちょっと中途半端な印象を受けるキャラ設定。込み入った過去にからんで学業とは別の目的をもって学園にきたような印象を受けたのがちょっと気になるところ。
謎だらけだし特殊な設定が多くそれらを把握しきれないまま話が進むのがちょっと難。把握できないながらも魔法設定はなんとなくセンスがいいなと感じるものもあるのですが。
設定が複雑なファンタジーを読みなれた玄人向けのようです。主人公の特殊な能力、生徒同士の諍いや友情・冒険といったファンタジーストーリーに不可欠な要素は詰まっているので読み進めていくと味が出てくるタイプなのかもしれません。
絵はとても繊細で緻密で高い技術力を感じます。水の描写はとくに綺麗だなと感じました。画面を見る分には楽しめたかな。しかし個人的に話全体に魅力を感じずキャラに愛着が持てなさそう;
瀬之たつね&高宮あや
ゼロサムコミックス全6巻 / 一迅社
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★☆☆☆