晴れ男の兄・天と雨女の妹・杏。妹の合唱コンクール出場の日、妹の歌に呼応して不可解なものが妹を包み兄は異世界に飛ばされる。巨大なきのこまみれの場所では妹と同じ顔のたくさんの幼女が殺されていた。
完全に巻き込まれタイプの異世界召喚もの。知らぬ世界でわけがわからないまま行動する中、妹の友人や兄の友人たちとも会合を果たす。同時にとばされたはずの人間の中には数年前のこの世界にとばされた者もおり、時折現代世界の物品が異世界に流れてくることもあるようです。
妹も兄もその異世界に深く関わる存在という設定、しかも兄はマイナス要素であるかのようなモノローグを匂わせており、不穏な空気とやるせない展開の予感を孕みつつ物語は紡がれていく模様。はじめの方では物語の全容がわかりかねるので的外れかもしれませんがかなりシリアスな展開になりそう。
ファンタジーとか童話風味な可愛らしい絵柄ですが内容はなかなかハードです。キーワードは雨と太陽と神と魔女といったところか。
アクションや冒険のシーンより密な人間ドラマに重点が置かれているタイプかな。十二国記のような世界観にシュラトのような人間ドラマを混ぜ込んだ話という印象を受けます。
ていか小鳩
電撃コミックス全4巻 / アスキー・メディアワークス
ジャンル:少年・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆