主人公の少女は代々良い子に贈り物を配るサンタの家系。16歳の少女限定で贈られるクリスマスカードを受け取るとサンタとなり、大切にされなかった大事なぬいぐるみを相棒に戦闘する中、昔からいじめられていた幼馴染の男の子にサンタであることを知られてしまう。
サンタクロースパロディの魔法少的アクションコメディといったところか。変身シーンのサービスやミニスカな衣装、きゃるん(笑)な必殺技スタイルとお約束は抑えられています。恥ずかしがる主人公が妙に可愛い(笑)とはいえヒロインの可愛さだけでなく、ストーリーやそのテーマの作り込みもしっかりできているなと感じました。
敵との戦闘においては完全な勧善懲悪の様相ではなく、主人公自身もその人間関係などから揺らぐことがあるという人間ドラマを意識した話つくりが特徴かな。
基本的に敵を倒すことが主人公の意義であり物語の本筋ですが、幼馴染の男の子とヘタレ会長の女の子との三角関係や彼らとの微妙な人間模様というもうひとつの主題もあり。ラブコメなノリに近いですが主人公の男の子や女の子に対する心情描写には情緒的というかある深さを感じます。
魔女っ子系な話は得意ではないのですが、このタイトルは、会話のノリも展開もメリハリがついていてテンポが良く楽しく読めました。
仏さんじょ
レックスコミックス全4巻 / 一迅社
ジャンル:少年・萌え・ラブコメ / 好み度:★★★☆☆