楠劇場 楠桂


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平安時代の小さな農村。女神として村に育てられた娘と彼女の世話をすることになった少年の物語「鬼魔 さよりの章」他、オカルト・コメディ・メルヘン・エッセイ等、いろいろなジャンルが詰まった作者の初期短編集。
バラエディに富んでいますが、オカルト、ファンタジーが大半かも。中篇・鬼魔<さよりの章>は作者のルーツがうかがえるかなり読みごたえのある話でした。誰も自分だけが幸せになりたいと思ったわけではないけれどその思いが悲劇を生む...。あらゆる意味で衝撃的な話でした。やっぱこのころの作者の作品が好きだったなー。この話だけならお薦めに入れたいのですが。
ショートストーリーは面白かったのは3篇くらいでしょうか。ほとんどが、詩に絵をつけたという感じでよく同人誌で見かけた手法だったからかもしれません。

楠桂/ウイングスコミックス全1巻/新書館
ジャンル:ファンタジー・コメディ・オカルト/好み度:★★★★☆
収録作品:夢童/四十九日/鬼少年/鬼魔<さよりの章>/かくしんぼ/半蛇の女/隠/現世怪談/2番街のマギー/あなたのとなりの死刑囚/海のつぶやき/リカちゃんのポケット/みっどないとぱじゃまひいろお/他5編