それならそうだと言ってくれ・だから今夜はなぐさめて・卒業恋白書を収録したボーイズラブ作品集。
それならそうだと言ってくれ
サラリーマンの公平は、勤めていた会社が突如吸収合併され、その新社長の秘書に抜擢される。その社長というのは幼いころとある諍いから疎遠になっていた幼馴染の啓人だった。また秘書はきちんと別におり公平の秘書としての仕事は、激務をこなす啓人の気晴らしの相手をすることだという。
相手、といっても最初は普通に遊び相手だったのですが、これは社会人の仕事じゃないと憤慨した公平に啓人がきれて襲うという展開に。半ばやけ気味に行為を了承するという展開はちと性急すぎる感もなきにしもあらずですが後先を考えないタイプと見ればまあ整合性はあるかな。
公平は何でも金で解決しようとする啓人に憤慨していたけど啓人が「その方法」しか知らないことに気づきほだされて受け入れるという感じかな。徐々に歩み寄る2人の描写も好きでした。
「だから今夜はなぐさめて」
それならそうだと言ってくれの2人の間で、知らず当て馬役になってしまったヘタレ系リーマンの話。そしてまたもやあて馬というかさやあてにされちゃう話(不憫)相手はちょっと策謀系が入った理系メガネといったところか。まーおさまるところにおさまったしいいんじゃね?と感じたオチ。
「卒業恋白書」
幼馴染に卒業の餞別に自慰を見たいと請われる尚貴。まあコメディ、なのかな。あんまりなんにもかんがえてなささそうな直球名なカップルが馬鹿っぽくて可愛かったです。
リーマンものは苦手なのですが、この作品のキャラはどこか子供じみた純粋さを持っているゆえかけっこうツボでした。あと人物のやりとりに血が通っているかんじがするところも好印象。
BL描写はけっこう濃く肉々しい質感ですが、行為の中でのやりとりの必死さとグダグダ感がなんか良かった。しかし修正手法にはちょっと笑ってしまいました。歓楽街のネオンかいなと(笑)
むとべりょう
ジュネットコミックスピアスシリーズ全1巻 / ジュネット
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★☆☆