人間界と妖魔界が繋がった世界が舞台。一般社会に人間と妖魔が存在する以外は普通の現代の世界観。妖魔のトラブルを解決する逢魔警察。その中でエリートを養成する機関OZが舞台。
主人公の少年空は普通の高校生だったが逢魔警察に勤める兄が殉職したのをきっかけにOZに配属されることになる。逢魔警察では、人間と妖魔が組み事件を解決する方式をとっており、空の相棒はかつて兄の相棒であった狼のアラシになるという設定。
問題ありの凸凹コンビによるバディファンタジーアクション。潜在能力は高いが運動能力は低くおっとりした性格の空と、生い立ちゆえか周囲となじまず傍若無人な性格の問題児アラシが信頼関係を築いていく過程をメインに、主人公たち以外の同僚コンビの話も交えた内容となっています。テーマは絆、かな。
それまでの作品より、コミカルさはちょっと押さえ気味でシリアスな展開が多めになっているなという印象を受けました。はじめから多くのキャラクターを登場させたにぎやかな雰囲気や会話のテンポは健在ですが。
あと主人公が生真面目でおっとりさんで周囲の和を重んじるタイプなのが妙に新鮮だったかな。アラシのキャラとの対比もうまいなと感じました。
親しみやすいキャラ設定が特徴の万人向けなタイトル。男の子がたくさん出るタイプの漫画が苦手でなければ楽しめると思います。
「ソラとアラシ」2巻発売後、タイトルを「逢魔警察ソラとアラシ」に変えて仕切りなおしされました。話は繋がっています。なんでこんなめんどくさいことをしたんだろう。判型の問題かな。まあ2期めのタイトルのほうがしっくりきましたが。
巣田祐里子
ソラとアラシ / あすかコミックス全2巻 / 角川書店
逢魔警察ソラとアラシ / あすかコミックスDX全3巻 / 角川書店
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★★★☆