会社をやめ漫画一本で食べていくことを決意し上京、不安定な状況から漫画家として安定するまでの出来事を綴った自伝物語。
大阪で会社員と漫画家の二束草鞋だった著者が思いついたように会社をやめ漫画1本で食べていくことを決め上京する。上京のきっかけから上京後の苦労話や実父の死といった体験が綴られています。
タイトルの性質上、他作品と比べインパクトは薄いもののやはり著者のカラーはそのままでした。一歩ひいたというか客観的な視点を感じさせる描き方が好きだなあ。
会社をやめ漫画一本で生きていくと決めた気概はわかるとしてもアパートをネットで調べただけで直で東京に行っちゃうとか父親に告げる話とかはちょっと迂闊だなと感じたり。
父親の話はやはりじんときました。父親が大丈夫だなと言うシーンが特に。あとお葬式の話で世間・親戚の目ってこうだよなあとしみじみ感じました。
自伝としてはうまくまとまっているし、ある種なじみ深い上京物語なので万人に受けそうな、と思っていたら映画化されてました。
カラスヤサトシ
バンブーコミックス全1巻 / 竹書房
ジャンル:青年・エッセイ / 好み度:★★★☆☆