主人公はお嬢様学校に通うBL好きの腐女子。母親が露出の高い売れっ子小説家など周囲の環境ゆえに、乙女ゲーマニアの親友以外にその嗜好を隠している。そんな彼女の楽しみは通学で利用する電車の中でのBLウオッチング。
同乗する美形の男性2人がいつも絡んでいてそれを見ることで萌え妄想を楽しんでいたのだが、ひょんなことからその2人と知り合うことになる。
彼らは実はBL作家で、主人公が腐女子であることを周囲にバラすと脅迫し彼らのメシスタントをすることになる。強要されたはじまりというのもあり彼らの人となりをはかりかねつつある主人公だが、という展開。実は彼らが主人公を取り込んだのは、ある企画のため。主人公は当然それを知らず、作家2人は主人公を利用しようとする立場のようで。
職業も関係してか主人公に対する母親の無駄に理解のある言動やら主人公の2人に対する警戒と萌えの交錯っぷりとかのコメディな部分、丁寧な恋愛・人間描写と彼らの交流というシリアス部分。また作家2人が主人公に絡んだ理由は編集側の企画ゆえという裏事情とか、作家たちと主人公各々の過去にもありがありそうというドラマもあり。いろいろな要素を組み込みうまく組み合わせている印象。
1巻目はコメディ色が多いところもありますが登場人物たちの立ち位置はきちんと伝わる構成でした。徐々にシリアス重視になってくるかな。個人的に企画の件がどう転ぶのかすごく気になる。それにしてもBL妄想は果てがないのう・・(笑)。
宇野紗菜
プリンセスコミックス3巻 / 秋田書店
ジャンル:少女・恋愛 / 好み度:★★★☆☆