人工憑霊蠱猫 倭日向 / 化野燐

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一般人に見えない鬼神を見る能力を持ちその力に苦悩する大学生・白石。彼がアルバイトでやってきた図書館には鬼神を具現化させる書物が封印されていた。司書の小夜子が意図せず封印を解いてしまったことから2人の身体に鬼神が憑依し、書物の力を求める者たちとの戦いに巻き込まれていくことになる。同名小説のコミカライズ。
小説は未読なのでアレンジしてあるのかそのままなのかは不明。所謂妖怪の類のような「鬼神」の力と鬼神に関わる封印されていた書物を巡るオカルトファンタジーミステリ。鬼神は世間では割と知られる存在という設定のよう。主人公の男子大学生は、幼い頃から持つ鬼神を見る力を持て余しそれゆえの不幸も体験していた。司書の小夜子は書物と縁のある女性で知らず書物を知らず解いてしまい、親友と思っていた女性が書物を狙う敵とわかり戸惑う。
オカルト設定はかなり綿密に組まれていて興味をそそる内容。各々の境遇により揺れる微妙な心情描写、親しいと思っていた人間が実は・・という設定なども特徴かな。墨絵のようなざっくりとした線は妖怪ものとしてはけっこうあっているし絵柄もけっこう好みでした。帯にぬら孫の著者がコメントしてるけど作画担当と縁があるのかな。なんとなく絵柄も似てるし。
敵側の容赦ない強襲とかボス?の書物の執着とか厚顔無恥な行動がいろんな意味でインパクトあったな;あと登場する女性キャラのほとんどが嫌方面で癖ありすぎ。

原作:化野燐 / 作画:倭日向
怪コミックス全2巻 / 角川書店
ジャンル:青年・オカルトドラマ / 好み度:★★★☆☆