主人公は骨董をはじめとし古いものが大好きな少女。そんな主人公がある日蔵の中で発見したのは古い懐中時計。ゼンマイを巻くと中からちいさな少女が現れる。彼女は懐中時計に宿る精霊・オロと名乗り、宿である時計が壊れているためか記憶を失っているという。オロの懐中時計を修理するため２人はともに暮らすことになるが、というはじまり。
可愛らしくほんわかとしたファンタジーストーリー系４コマ。絵がとにかくきれいでかわいい。素の可愛さといいましょうか画を見ているだけで和むといいましょうか、そんな雰囲気。
主人公たち以外には個性豊かな友人、可愛い物好きの姉、ちょっとアクの強い骨董屋店主などにぎやかな顔ぶれ。キャラが活き活きしているというか動きがありキャラの区別もしっかりされています。精霊という設定ですが擬人化に近いらしく、元となる物品が精霊たちの風貌や気質に影響していて作りこまれているかんじ。キャラのデザインや設定に凝るタイプの著者なのかなあ。
現代っ子のはずの主人公が懐古趣味で古い精霊のはずのオロが先進的というギャップがなんかツボった（笑）。
日常的４コマらしいネタが大半ながら時計を直しオロの記憶を取り戻すという目標からブレず最後もうまくまとめられた構成でストーリーものとしても堅実なつくりではないでしょうか。
しかしオロさん、人間の幽霊を低俗霊って。せめて低級霊って言って・・・（笑）
和錆
4コマKINGSぱれっとコミックス全１巻 / 一迅社
ジャンル：４コマ・ファンタジー / 好み度：★★★☆☆