獣の愛し方・チューズミー・恋だからしょうがない・誘ってはまって・胸のゴング・グリーンディズ+各話後日談ショートを収録したBL短編集。
獣の愛し方
弱小バスケ部に所属する受が前知識なしで勧誘した新入生はスポーツでは有望株だった。なもんで他の部からは非難の嵐、所属する部ではレギュラーをとられ退部することに。しかし新入生は受が退部したとたんにふぬけてしまい・・。攻が部に入ったのは受に惚れて、だし、攻の気持ちやら状況やらで流されてというけっこう定番のシチュエーション。
どこまでも受が不憫でしょうがなかったなあ。攻の朴念仁でしれっとした態度がまたなんとも・・。実質両思いなんだし物語自体はうまいと思うけど釈然としないんだよなあ。こういうパターンは。
チューズミー
不良×委員長の話。自分になにかとおせっかいというか面倒を見たがる委員長がうっとうしい不良が、自分からよけさせるためにほぼ弾みで襲うも拒否らず抵抗されずで以後からだの関係が続いていた。そんな中、委員長が交通事故にあい記憶をなくし、という話。
委員長が不良に懸想しているのは読者側からはモロばれですが、記憶をなくしたらしい委員長の態度の違いに不良はやっとわかると。委員長、草食系に見せてなかなか策士(笑)不良の恋愛ごとの初心さも良い(笑)
恋だからしょうがない
ゲイの自覚はあるものの男女の恋愛よりハードルの高い恋にしり込みし、片思いのままで終わるばかりの教師は、このまま恋愛を知らずおわることに不安と無常をかんじていた。そして彼がハッテン場で相手を見つけようとした際、強引に連れ出したのは格好いい青年だった。相手に立候補したいといわれ始めての一夜をともにするが。
処女な受と練磨な攻、攻の喜びようにひっかかりはあるけど、実はこうでしたみたいなオチも含め定番ならが可愛くソツのないお話でした。
誘ってはまって
女子に振られてばかりの男子が囲碁部の部長の男子とひょんなことからつるむようになるが。一見勘違いによる恋に見せかけて実は受が攻に周到に誘導されたというオチ。攻が囲碁部、というのが伏線だったかw
胸のゴング
高校受験の時に消しゴムをわけてあげた・もらった出来事から知り合った二人の話。入学後、消しゴムをあげた嘉納は、消しゴムをもらった如月より何かと優秀で、如月が妙な闘争心を持ちことあるごとに嘉納に勝負を挑むがやっぱり負けてしまう日々。嘉納は如月と仲良くなりたいが思った形でなく、勝負の1つをわざと手を抜いたことから関係に変化が、という流れ。青春だなあと感じる展開にBLがくっついたかんじ。如月がなんかいい意味でバカっぽいわあ。
グリーンデイズ
登校途中にある弓道場で名も知らない男子生徒が好きでこっそり見ている乙女系男子の話。ひょんなことから件の男子生徒も参加する合コンに女装し女子として参加することになるが。面識ができるきっかけとか合コンに誘った女友達のターゲットが件の男子だったりとかオチとか、男前な攻の気質も含め少女マンガちっくでしたね。
短編集ですが、まとめかたが秀逸な内容ばかりでした。BLで短編というとノリ重視の無理な展開のやつも多いけどこちらは物語としてすっきり楽しめました。
オオヒラヨウ
花音コミックス全1巻 / 芳文社
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★☆☆