愛しかたのルール 高井戸あけみ

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業界でも有名なカリスマ社長と彼にヘッドハンティングされた秘書の物語。表題作シリーズのほかにはクリーニング・デイリーワークを収録したリーマンBL作品集。
大学の恩師の退官記念パーティで、佐上護は有名なカリスマ社長・久条院にヘッドハンティングされ、以後彼の秘書として公私共に補佐している。九条院の奔放な気質と生活態度にも冷静に対応する護だが。
ゲームマスター・愛しかたのルール・リセット・社長の椅子が同一シリーズの話。
子供のころからの目標の対象が社長で、とか想像とのギャップとか、いろいろ翻弄されつつも愛されているという。奔放だけどカリスマ性があって引っ張っていくというキャラはやはり魅力があるし、冷静沈着なキャラが翻弄されて戸惑う表情はツボだし。リーマンにおける主従的な立ち位置のカップルの話はよくありますが描き方によって魅力的になるもんなんだなと感じた内容でした。
クリーニング
街で見かけ見とれた男はアパートの隣人だった。思わず追いかけてしまったことから隣人とわかりそれがきっかけでやりとりがはじまる二人の話。いいとこの坊ちゃんゆえにか適当な生活を送るクールメガネ攻とそんな攻になんでか世話を焼いてしまうお人よしタイプとというか凡人ぽい受というかんじかな。どうということのないやりとりなんだけどそれだけにBLではある意味貴重なリアルさが出ているような。淡々としていてジリジリと間合いを詰めるがごとくのやりとりが良い。
デイリーワーク
同じ会社の営業で成績トップ西村と最下位寺西の二人のリーマンの話。寺西視点で話が進み、冷静で暗い西村が苦手だったが、二人で組んでの営業の際、街中で出会った西村の元カレらしい人物の言葉をきかっけに自分のことが好きと気づいて・・・。直球じゃなくさりげにというかちょっとした行動に見え隠れするエロっぽさが巧い。

表紙の絵が平面すぎてちょっと気後れしてたのですが読んでみたら物語はすごくよかったという。本文での絵は気にならなかったというか物語のイメージに合っていて読み応えがありました。思わず当たりをひいたキモチでした。

高井戸あけみ
花音コミックス全1巻 / 芳文社
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★☆☆