幼少期から小さな神様たちといっしょの女性・古都は夫の転勤に伴い田舎から都会へ。神様たちもそれに同行し彼女を助ける。そんな中、古都に神の子を産むという課せられた運命が発覚するが。
ごく普通の夫婦の生活という軸と同時に展開されるのは日本神話をイメージした神様ファンタジー。
主人公は田舎育ちで、幼いころから小さな神様というか守護神とともに生活していた女性。当然神様たちはほかの人間には見えない。そんな主人公も結婚し夫の転勤が決まり地元から都会へ行くことに。守護神たちもついていき、夫に言い寄る女性との縁切りなど主人公に降りかかる災厄の除外に奮戦するというはじまり。
その後主人公は神様を産む宿命を背負っているという話になり、夫を交えてごたごたしつつも神の子と夫の子を双子として産み落とすことで収拾がつく。そしてその子供たちがメインとなる話へという流れ。
がっつり日本神話系ファンタジー設定な話ですが、物語の基軸は苦難をともに乗り越える夫婦の、そして子供を交えた家族の有り方だと思われ。ファンタジーとリアルをうまいこと融合させ、読者層を鑑みた落ち着いた雰囲気をキープしつつ物語として面白くさせている構成だなと。一辺倒な夫婦ドラマが退屈だなと感じる人には向いているタイトルかと。主人公とともにある神様たちのデザインが可愛くてさりげに凝っているなあ。
本田恵子
ジュールコミックス全２巻 / 双葉社
ジャンル：女性・ファンタジー / 好み度：★★★☆☆