児童養護施設のこどもたちの視点から描かれる日常という名の世界。
自動養護施設を舞台にしたこどもたちとその周辺のお話。親がすぐ迎えに来ると思う新しく入った聡明なタイプの少年、ハードボイルドな妄想にふける少年など、さまざまな面々の、個々のキャラに焦点をあてるオムニパス形式。
こどもたちやその周辺の行動描写や心情描写がいちいちリアルというか臨場感があるというか。直接的でないから余計にそう感じるのか。こういう題材の話はせつなくなることがあるので苦手なのですが知らず作品の中に引き込まれていくんですよね。著者の力量は言うまでもないですが、昭和のころの関西圏が舞台だろうので個人的に余計に移入しちゃうのかな。
松本大洋
IKKIコミックス全6巻 / 小学館
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★☆☆