ボーイニートガール ほか青年漫画5件 

CRY EYE (ブレイドコミックス)
空野晶
同級生の男子に、大手ケータイゲーム会社のテストプレーヤーに誘われ同行した山菜好きの純朴天然系少女が主人公。プレゼンされたサバイバルゲーム同様、孤島で実際に生死を賭けたサバイバルゲームを余儀なくされるという話。幼い絵柄に記号のようなキャラ設定。サスペンス描写はそれなりに魅せるがありがち感は否めない。ミステリとしては堪能できる構成なのだが、感情移入しにくいキャラの描き方が邪魔をする。複数巻。

アカポリ (ヤングマガジンコミックス)
こしばてつや
本来なら認められていない潜入捜査を行う秘密裏の警察内の部署に所属する3人の女性刑事による刑事サスペンスもの。青年向けらしいエロ含みかつシビアで突き抜けた展開。捜査ミステリとしてはよくできているし面白いと思う。絵とエロ展開が微妙なのといたたまれないオチがなじめなかったけれど。複数巻。

たられば―もしものフィクショナルヒューマンストーリー!! (ヤングキングコミックス)
葉月 京
ザクロを供物に参拝すると戻りたい過去に戻してくれるという寺があり、参拝者は鬼子母神に願いを聞き入れてもらうかわりに二番目に大事なものを渡すことになる。その中で願いを望んだ人間のドラマが展開されていく。願いを叶えるギャル風の神と幼女の神がストーリーテラーというところか。バッドエンドからハートフルエンドまで様々なパターンがあり読み応えがある。なんで鬼子母神がこの姿なのか最後の話で分かるってのも良い。★★★★☆

機動戦士ガンダム 超超お父さんドズル ~やらせはせんぞう物語~ (角川コミックスエース)
井上 行広 (角川グループパブリッシング)
ファーストガンダムのザビ家に焦点を当てたパロディギャグ。UCの主役・ドズルの娘ミネバを主人公に、厳つい顔の家系だけど内情はけっこう円満かつ楽しい家族という設定で展開。でもギャグ。
初代の敵方の家系の知識は明るくないものの、キャラがたっているし、突き抜けたノリとそら恐ろしいネタで笑いをとるタイプでなかなかに楽しめた。こういうのを見るたびパロディは日本の文化と感じてしまう。

ボーイニートガール (モーニングKC)
加藤 寛之
5年で大学卒業後ニートとなった青年のつぶやき。4コマ形式ですが原作者のネームにイラスト担当のイラストを効果的に配置した画面構成。父母の容赦のない発言、痛い気質の彼女の言動、辛い、辛すぎる。働いていないニートは蔑まれるにしても人権が無視されているにもほどがあるというか涙を誘うというか。だがそこが面白く、文章のテンポも良くオチもそれなりについていて読みごたえはある。漫画と思って読むと面くらうけど。★★★☆☆