高校卒業後田舎を出て完璧な東京デビューを果たした優三郎の前に田舎者そのものの幼馴染がやってきて、という田舎男子の東京デビューBLの表題作・最終列車は恋を運ぶ・甘い話に愛はあるのです。を収録したBL作品集。
田舎生まれ田舎育ちの優三郎は、雑誌に載っていた男性モデルに衝撃を受け高校卒業後田舎を飛び出し上京、イケてる外見に変身しスタイリスト専門学校に通うまでになる。そんな折彼の前に現れたのは、優三郎を追って上京してきた田舎の幼馴染の和樹。ヘタレなのにしぶとい和樹は優三郎と同じ学校に通うことを決めていた。和樹から自分の過去が周囲にばれるのを恐れた優三郎は和樹をイケ面に磨き、優三郎が田舎者だと周囲にばれなければ、恋人同士でいるという契約を交わすが。
都会っ子を装っていてもやっぱり根っこは純朴な二人がなんとも可愛らしい話。当初優三郎がリードしていたものの徐々に和樹に傾倒していく過程が見所か。追いかけてきたほうが攻なのね。優三郎が上京するきっかけとなった男性モデルも登場、物語においてそこそこ重要な立ち位置だったみたいで。BL描写は割りと多め。等身が高いというか大柄な印象を受けるキャラ同士が特徴。キャラの表情はいいんだけどバストアップが多いなあ。デッサンに癖があるというか。
同時収録２作は等身高いキャラとショタタイプのカップルだった。最終列車は恋を運ぶは、痴漢から助けてくれた駅員に憧れ駅員となった青年の話。甘い話に愛はあるのですは既作品の続編短編。
作風はどちらかというと苦手な系統ですが、話の構成は作りこんでるほうかなという印象。
楠木潤
花音コミックス全１巻 / 芳文社
ジャンル：ボーイズラブ / 好み度：★★★☆☆