アタラクシア 戦国転生記 岩田やすてる

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時は戦国だが外の剣呑さとは無縁の隠れ里。村の住人である気の優しい少年・孫一と血気盛んな少年・清助と村長の娘たちも平和に暮らしていた。
そんな中、山賊が来襲し、清助は刺され絶命する間際に不思議な声に呼応し孫一には切り落とされた左腕のかわりのように禍々しく超越した力を持つ腕が出現する。
天の声の主により特殊な能力を得た2人の少年が乱世の時代の戦いの渦に巻き込まれるという流れか。山賊に浚われた村長の娘もなんらかの特殊な立ち位置にいるみたい。
特別な存在に導かれ戦うというファンタジーと戦国の世での格闘アクションが肝なのかな。
特殊な腕を持った孫一は鬱っぽいというか停滞するタイプ。元々の気質もあるんだろうけど主人公が腕を持ったのは彼を救いたいという清助の望みからというのも要因か。自分が突き抜けて望んだわけじゃなく半ば流されてみたいな状況だったというか。それもあってか意思に反して暴走する腕がおこす事態も鬱展開気味。
あと清助も意思は強いけどあまり聡明なタイプでもなく望みのかわりに爆弾を抱えという状況。
迷いや未熟な面を持つ特殊な能力を有した2人を主人公にすえ彼らの成長過程を描くことによりリアリティを出そうとしているのか。物語としては綿密に組まれているなと感じるものの、楽しめるかというのは別物で。まとめて読むとまた違った印象になるのかな。

岩田やすてる
アーススターコミックス1巻 / 泰文堂
ジャンル:青年・戦国アクション / 好み度:★★☆☆☆