聖アベリア女学院 山田姉妹

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山田姉妹は、山田可南先生とこたろ先生の実姉妹ユニットのペンネームだそうです。原作は山田先生、絵の担当はこたろ先生とのこと。巻末に可南先生の絵のおまけがあるけど確かにこのレーベルではこたろ先生のほうがしっくりきますね。可南先生は女性(少女)漫画だし。
舞台は田舎に建つ伝統ある女子校。生徒はいうに及ばず職員すべてが女性という女の園。そんな学校に外部入学した庶民の主人公。同じく外部入学した3人とも打ち解けたところ、偶然聞いた職員の会話から、この学園には学校側が黙認している男子生徒がまぎれていることを知る。
男子が交じっていることを偶然知った主人公は、外部組の1人で気になる同級生が男子ではないかと思い・・。主人公が、相手に対する感情が恋愛か友情より濃い目の好意かに揺れるところに、相手の性別に疑惑がありで余計にぐるぐるする、という要素を中心に、主人公を省いた外部組の3人の性別と彼女たちが追っている家庭の事情とか性別に対する心情とかが話の肝のよう。
秘密を知る主人公の視点から、女の園な学園生活の出来事を通してどの人物がどちらかなのかが判明していく軽めのミステリーと見るならわりと楽しめた気がします。
とはいえ、1巻完結という尺もあるのでしょうが、設定とオチは良いのに細かな構成がいまいち練りきれていない印象。全体的にお嬢様学校を舞台にした話の王道ネタばかりだし。低年齢層向けの少女漫画ならこれもまあ、と思わなくもないですが、レーベルの対象を鑑みるとどうにも陳腐に見えてしまいました。

山田姉妹
まんがタイムKRコミックス全1巻 / 芳文社
ジャンル:青年・学園 / 好み度:★★☆☆☆