離婚・離職し実家のクリーニング店を継いで働く40歳男性の健太は、中学の同窓会で当時付き合っていた女性・あけひと、友人の遼介・薫子と再会することからはじまる。
主人公が地元Uターン状態なのは、久方ぶりに地元の旧友とあい以降も付き合える状態を作るための設定なのね。過去と現在とで状況が違うというのは当然ながら変わっていないものも多分に有り。中年という域の男女の、過去の回帰のような恋愛模様が描かれていくのかな。
主人公は離婚してフリーだが、元カノは家庭持ち。彼女の状況が過去と同じく現在も決して幸福とはいえないようで気になるものの、当初は深く関わるつもりはなかった主人公だが、男友達の遼介が妻に不満を持ち女友達の薫子に好意を持ったことを知り気持ちがゆれていくという展開。
うーむ。不倫という形になるから敬遠したけど友人がその方向にいきそうなことから主人公も気持ちがそちらにいくということか。元カノの現在の状況や友人たちの話をうまく絡めて主人公が動くという設定は巧み。恋愛ドラマ特有のグダグダな展開だけど日々の生活の要素もきっちり挟んでいて妙なリアリティがあるなあ。共感はできないけども。
仕事や養育など社会的役割を担っている大人の微妙な恋愛。古い言い回しだけどあの青春をもう一度みたいなノリが見え隠れしているような。
柴門ふみ
ビッグコミックスペリオール全3巻 / 小学館
ジャンル:青年・恋愛 / 好み度:★★★☆☆