緑画舎

棺屋 (シリウスKC)
x6suke
本来死んでいる人間を葬送する棺屋の青年と少女の話。ビジネスライクなニヒルな青年と寡黙な美少女のコンビはいいバランス。オカルト・ネクロドラマ系では王道の構成と展開。１話完結タイプもあるのだろうが読みやすくまとまっている。巻末は全員死人のコメディシリーズ。装丁はかなり凝っているし本文の紙もけっこう厚いのが印象的だった。狂乱家族日記のイラストレーターの単行本というのが売りだから？★★★☆☆

こえたま　(アース・スターコミックス) ２巻　３巻　
桜羽起成 植田佳奈 矢作紗友里
声優志望女子の青春サクセスストーリー。声優養成学校のPVというかパンフレットにありそうな漫画という印象。良くも悪くも優等生的な仕上がりだからなのか人物に親しみが湧かず物語としては退屈。業界に興味がある人向けのレクチャー的な作品と見れば有用と感じる。複数巻。

アカペ・ラブ (ニチブンコミックス SH comics)
咲良
学内ライブで自分が起こした事故から音楽から遠ざかろうとしたもののなりゆきで超オンチの美少女とともにアカペラ部をつくることになった男子の話。きっかけとなった女子は歌は大好きだけど超音痴など個性豊かな女子たちに囲まれるハーレムものであり部活青春ものであり。コメディと青春ドラマと男子向け微エロを適度にあわせつつ、牧歌的な雰囲気の絵柄に呼応したほんわかでくすぐったい内容。

ぴゅあ☆どる (バーズコミックス)
石田 敦子
元アイドルの母親が社長の弱小プロに所属する売れない双子姉妹アイドルの話。元は共同経営者だった父親が主だったタレントを連れて独立、母親は見返すことしかなく酒びたり、姉は芸歴が長く妹は浅いゆえに姉は妹に当たる、というシビアな著者節設定。あと妹のほうは、実は性別が・・というのが話の肝の１つか。厳しい芸能業界で人気を獲得するためのストーリーと、双子の当人自身の様々な感情の置きどころも要素として入っている。芸能もののポイントは抑えてある印象。思ったよりも展開はヘビーではなかったし両親の当時の事情もさりげにまとめてあり読後感は良かった。

マテリアルゴースト (ドラゴンコミックスエイジ)
星野円 葵せきな
ラノベコミカライズ。生徒会の一存の著者の過去作らしい。死にたがりの少年は重傷を負った際に得た幽霊を見たり範囲限定で霊を実体化できる能力を持つに至る。退院後出会った明るい幽霊の少女と、楽して死にたい願望の少年をはじめとしたラブコメ、というところか。ラノベらしい特殊設定を加味したラブコメというかハーレムものというか。絵は可愛いのでジャンルが好きな人には楽しめるだろうタイトル。個人的には不自然なパンチラが気になった。やるなら自然なアングルで頼みたい。パンチラを入れるのが編集側のねじ込みだったらごめん。複数巻。