予選ベスト8以上の記録が出せず甲子園出場未経験の野球部。体格に恵まれず速球に憧れ変化球を使わない投手・鍵谷は三流とされキャッチャーである主将に戦力外とみなされバッテリーすら組めない状態。それでも機会がくることを希望に一人練習を続ける鍵谷。
そんな中、天才と称されるキャッチャー・筧が転校してきて部に入り、今の部では甲子園はかなわないと一刀両断する。怒る主将に筧は鍵谷とバッテリーを組み、主将との勝負をもちかける。その勝負で筧は鍵谷の努力の賜物である投球の武器を示し、部のぬるい空気を指摘する。とはいえ部内の反感も強い中、強豪校との練習試合が組まれるという流れ。
野球を熟知し確かな実力で周囲を圧倒するキャッチャーの登場により、地道に努力してきた主人公の投球が日の目を見るという展開。バッテリーを中心に部内改革、そして甲子園出場を目指すガチな構成か。
強固な気質のキャッチャーと真逆のピッチャーは、その関係だけ見ればなんとなくおお振りに近い気も。甲子園を目指す話は鉄板ながら、県内ではそこそこの実力だけど出場は未経験の部、というあたりがリアリティあるかな。
理論と熱さと人間描写がいい具合な野球ものだなという印象。ただキャラの描き分けがわかりずらいのが難と言えば難。
鷹見隼人
少年チャンピオンコミックス1巻 / 秋田書店
ジャンル:少年・野球 / 好み度:★★★☆☆