many (花とゆめCOMICS)
堤翔
恋愛のもろもろが未知の世界だがもてる菊夜、その菊夜を守りつつ実は同性である菊夜が好きな龍、菊夜の双子の兄菊蔵、菊夜に告白したちょっといかつい系の寅丸。この4人で展開される青春恋愛もの。わりと良く見られる恋愛展開だが流れるような話運びがうまい。繊細な絵柄からにじみ出る多彩な人物の表情や心情描写も印象深い。同時収録は、ポメリオン・ナマケモノのゆううつ・迷子にははちみつのケーキ。どの作品も好みの話ばかりなのだがラストをもうちょいすっきりしてほしかったかも。え、おわりなの?と戸惑うことしばし。もっと続きを~と思いたくなる話ともいえるが。★★★★☆
堤翔
恋愛のもろもろが未知の世界だがもてる菊夜、その菊夜を守りつつ実は同性である菊夜が好きな龍、菊夜の双子の兄菊蔵、菊夜に告白したちょっといかつい系の寅丸。この4人で展開される青春恋愛もの。わりと良く見られる恋愛展開だが流れるような話運びがうまい。繊細な絵柄からにじみ出る多彩な人物の表情や心情描写も印象深い。同時収録は、ポメリオン・ナマケモノのゆううつ・迷子にははちみつのケーキ。どの作品も好みの話ばかりなのだがラストをもうちょいすっきりしてほしかったかも。え、おわりなの?と戸惑うことしばし。もっと続きを~と思いたくなる話ともいえるが。★★★★☆
記人 (アイズコミックス)
桑原祐子
人間の生涯を観察し書籍としてまとめる役割を担う「記人」の物語。主観で記録してしまう青年・黒は指導監督・白鷺をつけられともに仕事をするうちに、白鷺が以前上から受けた罰の原因に迫ることになる。白鷺は職務から逸脱し仕事対象の人間の望みを叶えるなどしたゆえに奪われたものがあったということか。奪った者も奪われた者も自分以外の誰かを助けたいがゆえ、という切なくもじんわりとくる展開。物語の前ふりと核心と背景と人物描写、どれも秀逸で物語として読み応えあり。
桑原祐子
人間の生涯を観察し書籍としてまとめる役割を担う「記人」の物語。主観で記録してしまう青年・黒は指導監督・白鷺をつけられともに仕事をするうちに、白鷺が以前上から受けた罰の原因に迫ることになる。白鷺は職務から逸脱し仕事対象の人間の望みを叶えるなどしたゆえに奪われたものがあったということか。奪った者も奪われた者も自分以外の誰かを助けたいがゆえ、という切なくもじんわりとくる展開。物語の前ふりと核心と背景と人物描写、どれも秀逸で物語として読み応えあり。
身近でおきたこわい話 (フラワーコミックス)
まいた菜穂
低学年読者向けホラー短編集。都市伝説型妖怪に古典階段の筋をあわせた話、エゴのぶつかりで発生する病み系ホラー、呪わば穴二つ的因果応報の悲劇、タイムスリップによる出会いから学ぶドラマ、死神の犠牲になるのは自分か他者かというサスペンス、と多彩。奇を衒ったものがなく、他者を貶めるなら不幸が、他者を労わるなら不幸は回避というパターン。物語としての構成と、人間ドラマを含めた主題の見せ方は秀逸。題名から体験談を起こした内容かと思ったけど違うみたい。★★★★☆
まいた菜穂
低学年読者向けホラー短編集。都市伝説型妖怪に古典階段の筋をあわせた話、エゴのぶつかりで発生する病み系ホラー、呪わば穴二つ的因果応報の悲劇、タイムスリップによる出会いから学ぶドラマ、死神の犠牲になるのは自分か他者かというサスペンス、と多彩。奇を衒ったものがなく、他者を貶めるなら不幸が、他者を労わるなら不幸は回避というパターン。物語としての構成と、人間ドラマを含めた主題の見せ方は秀逸。題名から体験談を起こした内容かと思ったけど違うみたい。★★★★☆
尾形様のところの中原君 (IDコミックススペシャル ZERO-SUMコミックス)
加納 るり
母親の入院の間、母の親戚の家に居候することになった少年。予想以上の大きな屋敷、嘘つきな変わり者の当主の青年、病弱の当主の兄と幼い妹がいる屋敷で住むことになるが。うーん、サイコ系込みのサスペンスの要素とか、ほのぼのとくだけたノリとか、いろいろ詰め込んで雑然と並べてみたという感じでブレっブレな印象。登場人物のキャラも役割もわかりにくかった。先の展開が読めないという意味では良い構成かもしれないけれど、意外性よりも釈然としない展開が目について、もやっとした気持ちにしかならなかった。私の読解力が足りないだけかもですが。
加納 るり
母親の入院の間、母の親戚の家に居候することになった少年。予想以上の大きな屋敷、嘘つきな変わり者の当主の青年、病弱の当主の兄と幼い妹がいる屋敷で住むことになるが。うーん、サイコ系込みのサスペンスの要素とか、ほのぼのとくだけたノリとか、いろいろ詰め込んで雑然と並べてみたという感じでブレっブレな印象。登場人物のキャラも役割もわかりにくかった。先の展開が読めないという意味では良い構成かもしれないけれど、意外性よりも釈然としない展開が目について、もやっとした気持ちにしかならなかった。私の読解力が足りないだけかもですが。