母親が革命家で自身も革命を遂行する青年。革命家といっても昔のイメージみたく熱いテンション持ちというより無表情・無口の飄々としたスパイタイプというかんじのキャラ。
主人公がネットカフェから地下鉄のシステムにハッキングを行い霍乱させたことから、公安とセキュリティ会社が彼を追うことになる、という冒頭。後にセキュリティ会社の人間が主人公の素性をしっており、公安の女性との会話から、主人公はIQがずば抜けて高くハッキング工作の能力に卓越していることが読み手に提示される。
題材は基本ハードな追いかけっこのはずだけど、主人公の活動がクラッキングで頭脳戦だからかいろんな意味で動きが少ない雰囲気。淡々とした雰囲気でゆっくりと動く物語というかんじ。日本映画独特のたるっとした構成を彷彿とさせるというか。
主人公のパソコンに向かう姿勢が哭きの竜を髣髴をさせるなあと思ったら同じ著者だった。
能條純一
バンチコミックス１巻 / 新潮社
ジャンル：青年・サスペンス・ドラマ / 好み度：★★★☆☆