声に殺人能力がない伝説の殺人植物マンドラゴラと小学生の姉弟と周辺がおりなす、ちょっとデンジャーなドタバタ4コマ。
小学生の姉と妹が住む家に送られてきたのは外国にいる両親からの正体不明の種。知らず植えて育ったのは、伝説の殺人植物マンドラゴラだった。しかし発育不全かなんなのか件のマンドラゴラの声は殺人能力が皆無だった。とりあえず事なきを得るも、いつかは殺人能力を開花させようとするマンドラゴラとの危険な同居生活が始まる、というはじまり。
両親は間違えて種を発送、姉はマッドサイエンティスト属性でマンドラゴラに興味津々、主人公であろう常識人で気弱なタイプの弟がいらぬ気苦労を負うことになるという状況かな。主人公姉弟のマンドラゴラ以外にも同種が登場し、ますますにぎやかになる流れ。
一見ドタバタ系のコミカルなノリだが、著者の作風であるブラックな面もきっちりある構成。見た目マスコット的かわいらしさだが能力開花に余念がなく言動には黒さが多分にあるマンドラゴラのキャラが特徴か。まあ策謀は描けても空回る絵に描いたようなヘタレでもあるんだけども。
4コマ形式のテンポの良さでほか作品よりは穏やかに読めるけれど題材を見せるという意味では4コマ向きではないかもとも。
石田敦子
バンブーコミックスMOMOセレクション全2巻 / 竹書房
ジャンル:4コマ/ 好み度:★★★☆☆